京都の街で絶賛公演中のノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』の連載コラム第27回目(隔週木曜日更新)。今回は、『ギア-GEAR-』に出演中のジャグラーRenさんにお話を伺いました。「みなさまこんにちは、『ギア-GEAR-』制作スタッフのゆうじです。これまでの大名(だいみょう)にかわり、これからは僕がインタビュアーをさせていただくことになりました。よろしくお願いします。」
ゆうじ:さて、今回は『小川珈琲 京都三条店』さんにお邪魔しています。ここを選ばれたきっかけは?
Ren:僕がギアに参加しているのは、現在のVer.2.00からなのですが、Ver.2.00が始まる直前、連日の稽古でしばらく京都に泊まっていたんです。その頃にたまたま立ち寄ったのですが、カフェオレが美味しくて、それから時折来るようになりました。
ゆうじ:開放的な雰囲気のお店ですよね。では、まずジャグリングを始めたきっかけを教えていただけますか?
Ren:中学2年生くらいの頃ですかね。ハイパーヨーヨーとか流行ってたじゃないですか?
ゆうじ:あ、懐かしい!流行ってましたね! ※実は二人は同い年なんです(笑)。
Ren:それで、その流れの中でディアボロ(ジャグリング道具の一種で、空中で回転させるタイプのコマ。お椀を2個つなげたようなコマを、2本のハンドスティックに通した糸で回すことにより安定させて操る)も流行っていたんです。
ゆうじ:確かに少しヨーヨーに似てますもんね。僕の中学ではディアボロをやっている人は見かけませんでしたが…。
Ren:友達がやっているのを見て、自分もやらせてもらったんです。すぐに夢中になって、気づいたら今まで続けてきた、という感じですね。実は、ディアボロに出会うまでは音楽一筋の子どもだったんですよ。
ゆうじ:え、そうなんですか!?
Ren:はい。5歳の頃からピアノを習っていましたし、フルートやドラムなんかもやっていたんです。「自分は音楽の道に進んでいくんだろうな」と本気で考えていました。
ゆうじ:そうだったんですね。Renさんの子どもの頃って、あまり想像がつかないんですが、どんな子どもだったんですか?
Ren:目立ちたがりやでやんちゃな子どもでしたね(笑)。高校の入学式に、エクステ(地毛に接続して装着するつけ毛)をつけて行ったりしていました。当時はそんなにエクステをつけている人はほとんどいなかったので、エクステを流行らせたのは僕だ!と今でも密かに思ってるんですけど(笑)。とにかく、まわりと違うことをするのが好きだったんですよね。
ゆうじ:Renさんらしいですね(笑)!現在は主にどのような活動をされているのですか?
Ren:大道芸をメインに活動しています。大道芸は、特にお客様の反応が分かりやすいので、すごく勉強になるんです。それでかなりメンタル面は鍛えられていると思います。
ゆうじ:ギアに参加することになった経緯は?
Ren:現在もジャグリングパートとして出演中の酒田(慎吾)くんから電話があって、いきなり「ギア出てみませんか?」と言われたんです。公演をやっていることは知っていたのですが、まだ観に行ったことがなかったので、まず観てから決めさせてほしい、とお答えして、数日後にVer.1.00の公演を観に行きました。
ゆうじ:観てみて、いかがでしたか?
Ren:すごく面白かったですね。プロデューサーの小原さんともお話させていただいて「ギアを一緒に変えてほしい」と言って下さって、参加することに決めました。
ゆうじ:ギアの舞台に立つ上で、心がけていることがあれば教えてください。
Ren:参加したばかりの頃は、立ち位置や段取りを覚えて、実行することで精一杯だったのですが、それだけではやはり観る人の心を動かすのは難しいじゃないですか?だから、最近は役や心情にちゃんと入りこむことを心がけています。例えば、驚く表現をする時は、本当に驚かないと、お客様にはそれがちゃんと伝わらないんです。言葉を使わずにストーリーを表現するというのは、本当に難しいですし、日々試行錯誤です。
ゆうじ:そうですよね。でも、Renさんは参加した当初から舞台上での立ち振舞いが堂々としているなーと感じていた記憶があります。
Ren:場所や環境は違えど、普段から人前に立っているので、そういう部分での度胸はそれなりにあるんだと思います。あと、やっぱり単純に目立ちたがり屋なんでしょうね(笑)。
ゆうじ:舞台に立つ上では、それもきっと大事な要素なんだと思います。では最後に、この記事を読んで下さっている皆さまに向けて、メッセージがあればお願いします。
Ren:今月11日で、現在のVer.2.00は一旦終演し、更なる作品改訂のための期間に入ります。なので、今の公演が見れるチャンスはあと数日しかありません。絶対に面白いので、ぜひ劇場に足をお運びください!お待ちしています!
【ノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』とは?】
ブロードウェイの『ブルーマン』や韓国の『ナンタ』などで注目を集めた「ノンバーバルパフォーマンス」とは、言葉を全く使わない新しいタイプの舞台公演。『ギア-GEAR-』は、マイム、ブレイクダンス、マジック、ジャグリングの超絶パフォーマンスとプロジェクションマッピングなどのテクノロジーが融合した、日本発・日本初の非言語エンターテイメント。舞台は古びたおもちゃ工場。かつてその商品だった人形「ドール」が、作業を続ける人間型ロボット「ロボロイド」とふれ合い、感情を獲得し、人間に近づいていく感動の物語。
来たる2013年2月11日、いよいよVer.2.00が最終公演を迎えます!大人から子どもまで、日本語がわからない外国の方でも楽しめる70分100席限定の衝撃体験を、お見逃しなく!