カメラ性能の高いスマートフォンの登場、撮影した画像を楽しく加工できるアプリの普及、SNSの利用者増大、一眼レフカメラの流行など、人々のカメラや写真に対する関心は、ここ数年間で急速に高まりつつある。そんな昨今の情勢の中、20歳~49歳までの男女1000人に「スマホカメラ実態調査」という興味深いアンケートが実施された。
同アンケート調査は、無作為で抽出した20歳~49歳までの男女1000人を対象に、スマートフォンを開発・製造するHTCにより行われた。
内容としては、撮影の機会、スマートフォンのカメラに求めるもの、SNS投稿用の写真の内容といったものから、街で芸能人を見掛けた際に撮りたくなる芸能人などバラエティーに富む。
「撮影する機会」に関しては、携帯電話の普及によるところが大きいが、「10年前より写真撮影をすることが増えた」と答えた人が60.2%と高い数値となった。その理由としては、フイルムカメラの時は「特別な時だけ」だったのが、デジタル化され、さらにスマートフォンのカメラが高性能になってからは食事やペットなど、ちょっとした日常を撮影することが増えたという声が多数寄せられた。
その声を反映するかのように、撮影する被写体の第1位は「ディナー」「ランチ」と食事が圧倒的。街中でも“食べる前にパチリ”とする光景を本当によく見掛けるようになったと実感する人も多いだろう。
興味深いのは、「撮りたくなる芸能人」調査。結果は、ダントツトップはマツコ・デラックスで、16.1%を獲得した。以下、2位は桐谷美玲(10.2%)、3位は壇蜜(9.2%)、4位はきゃりーぱみゅぱみゅ(8.1%)、5位は向井理(7.9%)と続く。
男女別に見てみると、男性のランキングでは桐谷美玲が、壇蜜、マツコ・デラックスを抑えて1位に。アメリカの映画サイト「TC Candler」で毎年発表される「世界で最も美しい顔100人」ランキングで、2012年12月発表のランキングで12位に入った桐谷は、男性にとっては今最も、撮り逃したくない写真のようだ。
女性では、マツコ・デラックスが20.7%と圧巻の1位。3位のきゃりーぱみゅぱみゅがランクインしていることを考えると、女性にとっては「インパクトのある見た目」の芸能人が撮影気分を駆り立てるようだ。2位には、ドラマ、映画などで活躍する向井理が入った。
ヒット商品の常道から外れることなく、まさに、“特別”なものから“日常”へという進化をたどることにより、普及したカメラ。レンズを覗くことに夢中になり、大切なものを見失わないように、という言葉はもう野暮なことになっていくのだろう。【東京ウォーカー】