劇団柿喰う客の女体シェイクスピアシリーズ第3弾は「発情ジュリアス・シーザー」

東京ウォーカー(全国版)

ローマの政治劇をべらんめえ口調に大胆脚色した舞台「発情ジュリアス・シーザー」が、東京・青山円形劇場を皮切りにスタート。劇団柿喰う客の人気“女体シェイクスピア”シリーズ第3弾となる。女体シェイクスピアとは、2011年9月の「悩殺ハムレット」より始まった舞台。脚色・演出を中屋敷法仁が行なう柿喰う客の新機軸だ。かつては男性だけが上演していたシェイクスピア作品を、女優だけで上演しようと試みている。

「前回の『絶頂マクベス』は女々しい作品だったのですが、今回は男くさい。(男の)死に様がちりばめられているんですね」と語る中屋敷。古代ローマの歴史的事件を題材に、男の友情や愛国心にクローズアップされた作品だが、現場は明るかったという。「若い座組みで、落ち着いたキャリアの人たちがシェイクスピアをやっているのではなくて。稽古中、(セリフ)ミスっても、みんな爆笑。やけにテンション高かったなー」。

第1弾の「悩殺ハムレット」では若者言葉、「絶頂マクベス」ではバカ丁寧語、今回はべらんめえ口調で切り込んでいる。「書き言葉のシェイクスピアをしゃべり口調にしたかった」と言葉を意識した。

稽古場で練習もあった巻き舌セリフは流れがよく、あっという間に舞台は進む。とはいえ、弊害が一つ。「女優さんたちの口が悪くなってしまいました。『てめえ』とか普通に話してる(笑)」。

東京公演は3月3日(日)まで、そのあとは大阪、新潟、三重公演へと続く。【東京ウォーカー】

注目情報