2013年、年男という事もあり、昨年末発売の本誌新春特大号ではインタビューを敢行していた。2013年を飛躍の年にする事を自信満々に語ってくれていたが、年明け早々、それは正夢に。「R-1ぐらんぷり2013」について、そして今後の展望について語ってもらった。
―まずは、「R-1ぐらんぷり2013」優勝おめでとうございます。昨年末の本誌新春特大号におけるインタビューで「来年は朝と昼の顔になる!」とおっしゃってくれていましたが、それが実現しつつありますよね。
「ありがたいことに、朝の番組にも何回か出させてもらってますし、自分は預言者なのかも知れないと思っています(笑)。良い事ばっかを言っていたら、良い様になるんです。言霊を信じていますから」
―R-1ぐらんぷり、振り返ってみていかがですか?
「1本目の広島弁講座は、もともと5upよしもとでやっていたんですが、反応は良くなかったんです。でも、自分では弾けられるネタなので大好きだったんですけど。笑い飯さんと舞台が一緒の時に、哲夫さんから『むっちゃ、おもしろいぞ! R-1いけるぞ!!』と言ってもらえたんです。尊敬している先輩から、そう言われたので、ネタをもっと詰めようと思いましたね。自分にしかやれない事をできないといけないなとは考えていました。僕は、関西で全くおもしろくないと思われていたはずなんです。鼻フックやローションなど体を張るか、『マイルドフラッシュ』と言うとか、いわゆるネタのイメージがなかったんですよ。でも、ちゃんとネタを届けたいなと悔しくて」
―結果、ちゃんと届いたと思います。
「ありがとうございます。生粋のピン芸人として、優勝したかったんですよ。コンビの人には、負けたくなかった。なので、最後、ヒューマン中村が勝ちあがってきたのは嬉しかったですね。彼に、すぐ握手を求めにいきましたから。とにかく、あそこで一番ベストパフォーマンスができました」
―今後の野望などはありますか。
「メディアに出たいとか、今まではそんなに無かったんです。でも、優勝後出させてもらって、メディアの楽しさがわかってきましたね。R-1のネタもそうでしたけど、とにかく自分らしくいきたいです。『出演させたら、助かるな』とスタッフにも思って欲しいですしね。R-1から人生が変わりましたし、これからR-1に恩返しをしていきたいです」
―優勝後、ネットで賛否の議論が飛び交いましたよね。
「勝負は、勝ったもんが強いんやと思うんです。強いから勝ったんやなくてね。そこがおもしろい。ヒューマンとの勝負は歴史があるので、だからこそ知らない人にいろいろ勝手に言われるのが悲しかったし、悔しかったです。憎しみや嫉妬をあおる事では、誰も幸せになりません。人を傷つけたら、自分を傷つける事になります。優しい心が大切ですし、もっと楽しんでお笑いを観てほしい。というか、こんなネットマナーについて偉そうに言っていたら、『何をうぬぼれているんだ!?』と思われますかね(笑)」
―(笑)。そういう連載をしてほしいですけどね!
「(笑)。人としての在り方を延々と語る連載…、やっぱり『何をうぬぼれているんだ!?』と思われますね(笑)」
【取材・文=鈴木淳史】