【4/20(土)20時~】富士子さんが再び! 連続テレビ小説「純と愛」のスピンオフがまもなく! 主演の吉田 羊さんに直撃!!

関西ウォーカー

連続テレビ小説「純と愛」で、ヒロインの上司である桐野富士子を演じた吉田羊(よう)。より脚光を浴び、ついにはスピンオフ作品まで放送される。本編時の話、そしてスピンオフが決まった時の話も聞いてみた。また最後には本誌京都特集にちなみ、京都への思い入れにも触れてもらった。

―とても愛される役柄になりましたが、撮影前はどのような気持ちで臨まれようとしていましたか。

「脚本は遊川和彦さんですし、『家政婦のミタ』(11年)に近い役なので真似になるんじゃないかという不安が正直ありました。けれど、プロデューサーさんやディレクターさんから、『吉田羊が読んで感じたそのままでいいから』と言ってもらって。更に、舞台『国民の映画』(11年)で共演した小日向文世さんに朝ドラ出演決定の報告をしたら本当に喜んで下さって、『羊ちゃんの好きなようにやればいい』と言ってくださり、楽になりましたね」

―結果、凄く反響のあるドラマ、そして役柄になりましたよね。

「声をかけて頂く回数も増えましたし、地方に行くと小学生くらいの子が『桐野さん大好き』ってお手紙くれたりするんです。笑顔であいさつしただけで『桐野さんが笑った!』と喜んでくださったり。朝ドラの影響力を再認識しましたね。」

―実際、撮影に入ってから、心がけたことなどありますか?

「桐野富士子は遊川さんがとても大事にされている役柄だったので、遊川さんが現場に来られる時は緊張しました。でも、『大切な役ですので』というひと言しか言われなくて、『それだけ!?』と思いましたね(笑)。でも、任されたんだなって思って嬉しかったです。お芝居は、『富士子微動だにしない』、『表情の読み取れない富士子』というのが台本に多くて、心の動きを出しすぎないように(まばたきの数を減らしたり)、しぐさ一つひとつに気を付けました」

―逆に主人公の夏菜さんと遊川さんのやり取りはドキュメントでも拝見したのですが、本当に激しい演出というか…、アドバイスというか…、凄かったですよね。

「そうですね。あのふたり実は性格がそっくりで、夏菜ちゃんは“女版・遊川さん”みたいでしたよ(笑)。私は、そういう激しいアドバイスはなかったので(笑)、東京から大阪の撮影現場に入るときも『おかえり!』とスタッフさんが言ってくれたりして、穏やかでしたね。」

―結果、スピンオフも決まりましたが、いかがでしたか。

「最初は、無理だと思いました。純ちゃんが居てこその富士子さんですから。『39歳の富士子で画が持つかな!? 』とも思いましたし(笑)。でも、本編と同じく「ドラマチックな成長物語」ではないスピンオフの作り方が「らしくていいな」と思ったし、メンバーの心には確実に純ちゃんがいて、彼らの向こうに純ちゃんが透けてみえるのが、「本編とちゃんと繋がってるな」って。このスピンオフは、『観たい!』とアンケートを書いてくださった視聴者やスタッフのみんなから、富士子に頂いたラブレターだと思っています」

―なるほど、ありがとうございます。あと、本誌(関西ウォーカー3/26発売号)で京都特集がありまして、京都のお話も聞かせてください。

「『江(~姫たちの戦国~)』(NHK大河ドラマ11年放送)に出演させてもらった時、江さんのお墓にご挨拶に行かせてもらいました。あとは『純と愛』で丸一日空き日になった日に、舞妓さんになりに行ったりとか(笑)。もともと、古いものが好きですし、京都も好きなんです。なので、京都の昔ながらの石畳を歩くだけで町娘になった気分になりますね。京都はインスピレーションが刺激されて、妄想がかきたてられる街です。京都に行くときは、迷ったりする時間がもったいないので、無駄がないように動きますね」

―好きな場所とかありますか。

「伏見城の戦いの痕が感じられる血天井や血手形がある養源院ですかね。人が生きた証が垣間見られるので。男っぽい感覚かも知れませんね。神社仏閣も見に行きますし、そこにある大きな木を見ながら、『600年前の人と同じものを見ているのかな…』なんて思ったりします。でも、錦市場で黒豆の甘納豆を食べ歩くのも好きなんですよ(笑)」

―(笑)。今日は本当にいろいろと聞かせてもらい、ありがとうございました。

【取材・文=鈴木淳史】

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