シングル「君の名は希望」からも感じられるように、彼女たちの魅力はおしとやかさであり、透明感。実際話してみると、いい意味でアイドルらしくないシャイな部分も垣間見えた。そして、そういうところが彼女たちの魅力なのかもしれないと思った。山下敦弘監督の話題のPVについても、話を聞いてみた。
―自己紹介ならぬ、他人紹介お願いできますか!
松村「寧々ちゃん(伊藤)は小さいです! チビです(笑)」
伊藤「チビって!?」
松村「(笑)。でも、オメメ(目)だけは大きいので、『なんでや!』と思います! 年下なのに、凄いしっかりしていて、オーディションで会った時も年上だと思ってました。中身も大人っぽいので、たまに甘えています」
伊藤「なーちゃん(西野)は大阪の子なのにおっとりしていて、驚きました。大阪の人って、『わ~!』って話し出すイメージがあったので(笑)。おしゃれ番長だし、イラストが好きだったり、芸術的なところもあります」
西野「まっつん(松村)はお姉さんで、思ってることをしっかり言うイメージあります。『13歳です!』とか言ったりするし(笑)」
松村「(笑)。みんなそれぞれ違うけど、個性がある」
西野「バランスはいいと思う」
伊藤「取材などのお仕事の時はピシッとしてますけど、楽屋はみんな静かなんですよ。しゃべってなくても、心地いいんです」
松村「他のグループと比べると、静かですね。性格がみんな似ているし、おとなしくて、引っ込み思案で、人見知りなんですよ(笑)」
西野「たまに盛り上がるんだけど、また静かになる。そんなところもいい。いじめやねたみもないしね(笑)」
松村「アイドルさんといえば、キャッキャッしていて、笑い声も絶えないイメージですけど、私たちはネクラ(笑)」
西野「ネクラとオタクが多い!」
―でも、アイドルになってみて!?
西野「私、アイドルは向いてないと思っていたんです。でもお母さんが応募してくれて、結果的に良かったです」
松村「今でも不思議です。最初はずっと不安な気持ちでやってきたけど、今は本当に楽しいです」
伊藤「普通の17歳では経験できないことを経験できて、楽しいです」
西野「人見知りもましになったし、駄目な奴だったのが変わることができました」
―「君の名は希望」のPVは山下敦弘監督ですが、オーディション風景を延々とドキュメントのように流す非常におもしろい作品になりましたよね。
松村「本当はワンピースを着ようと思っていたら、オーデションといわれ、普通のスエットを着てました(笑)」
伊藤「オーディションと言われて、闘争心メラメラだったんですが、やたらカメラが多くて、メイキング映像にしては台数が多いなと思っていました。エチュードというのをやったんですが、本当に難しかったですね」
西野「初めてで、難しかった…。物を売る設定とかは、向いてなさすぎた…(笑)」
―山下監督は、どんな方でした?
伊藤「柔らかな印象でしたね」
松村「凄く優しかったです」
西野「私は最後まで怖い印象でした。事前に『リンダ リンダ リンダ』と『天然コケッコー』の映画を観ていたのですが、『監督の作品が好きです』と言えなくて心残りです」
―「君の名は希望」も曲自体、本当に良い曲ですよね。
松村「メンバーの声に合っているし、心地よくて。アイドルだけどアイドルじゃない曲というか…」
伊藤「乃木坂のイメージに合っているんですよね。爽やかでもあるし、切なくもあるし」
西野「メロディーと歌詞の世界が好きで、歌詞の世界を想像しています。将来、監督になってPVを撮りたいです」
―乃木坂46の将来も気になります。
松村「今は2年目でライブとかイベントもやらせてもらってますが、何万人の前は、どういう景色になるんだろうって思います!」
―アルバムも楽しみだし、大舞台でのライブも本当に期待しています!
【取材・文=鈴木淳史】