【その3】ニューアルバムを引っ提げ6/15(土)ほかライブ!SCOOBIE DOに直撃した!

関西ウォーカー

【その2】の続き

―本当に単純にかっこいいアルバムだと思います。よりライブの衝動が入った凄いかっこいいロックンロールアルバムだなって。

マツキ「そうだね。聴いてくれる方も、そろそろ、こういうの求めているんじゃないかなっていうのもあったし」

コヤマ「いい音をいい音で録れたのが、大きいかなって。それしかないっつうか。うまく出来たんだと思うよ」

―本当に、そう思います。ちょうど同じ時期に中村さんのスタジオでギターウルフもレコーディングされていたんですよね。

マツキ「たまたま1ヶ月くらい前に録っていたらしく、デモテープを聴きながら作戦会議をしていたら、『一発録りしてみます?! 前回ギターウルフだったんで、一発録りいけますよ』って言われて。まぁ中村さんが言うなら、それがいいだろうって思って、やってみる事になってね。ウルフの『女マシンガン』っていうのを、ちょっと聴かせてもらったんだけど、最初のギターの『ドゥア~~~~!!!!』というノイズを浴びた後に、レコーディングってなったんだけど…(笑)」

コヤマ「ガビーンってなったよね(笑)。スピーカーに音が全部張り付く感じというか(笑)」

マツキ「これを超えられないと思ったし、細かい事を気にしすぎても良くないなって思えて(笑)。レコーディングも4週間の予定だったけど、2週間で出来ちゃったよ!」

―(笑)。あと、さっきの話に少し戻るんですが、バイトをやりながらでも別に構わないけど、今はバンド1本でできているというのは、覚悟を決めた感じでかっこいいなって。

コヤマ「そらバイトしなきゃってなったら、やりますけど…、いま別にしたくないですよ!(笑)」

マツキ「(笑)。もう、できないよね(笑)」

コヤマ「最初から、音楽で食っていくというのが目標じゃなかったんだよ。かっこいい音楽をまずやりたくて、その後の話だよね、食っていくというのは。だから、よく『自主で全てやって、食っていけて凄いですね! どうやってやるんですか?!』とか言ってもらったりするけど、考えた事ないからさ、そんな事。わかんないし。確かに怒髪天とかフラカンとかを見習ったところもあるけど、バンドによって方法は違うし、そのバンドがやり方を作っていくしかないから」

マツキ「まぁ、不思議なんだろうね。自主のインディーで、食っていくというのは」

コヤマ「ノウハウ本が書けちゃうね(笑)。最後に『結局、ノウハウなぞないのです!』っていうオチにしてさ(笑)。それに、ノウハウはタダじゃ教えられないな!(笑)」

マツキ「(笑)。でもさ、やっぱり食っていくわけだから、自然にお金になるような事をやらないといけないというのはあるだろうね、少なくとも。でも、そのために魂を売るつもりはないけどさ」

コヤマ「かっこいいことをやって、納得させるというか。そうなると自然に伝わるんじゃないのっていう感じだよね。いいものなら伝わるはずという確信があるから。適当に成り行き任せにやっていても、かっこいいっていうさ…。その真理というか、それは事実じゃなくて真実じゃないですか。訳わかんないだけど、かっこいいっていう。ギターウルフとかもそうじゃないですか。何だかよくわかんないんだけど、勇気しか出ないっていう。その塊なんだよな。尊敬しちゃうもん」

マツキ「怒髪にしてもフラカンにしても自分たちがやっている事を一番好きでいるし、自分たちを信じて音楽を作っているのが、音を聴いたら伝わってくるんだよ。そういう人たちはかっこいいし、そういう人たちが増えてきているよね。僕らも、そうなれるようにがんばっている最中です」

※【その4】に続く

【取材・文=鈴木淳史】

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