お気に入りの著者のWEBマガジンを定期購読して、毎号ワクワクしながらスマートフォンで楽しむ――。7月1日にサービスインした『ちょくマガ』は、そんな可能性を持ったサービスだ。各マガジンは月額制で、価格は300~500円ほど。みうらじゅんさんなど個性派の著者が読者だけに向けて放つ“深く濃い”コンテンツを、気軽に読むことができるのが魅力だ。
内容も実に多彩。前述のみうらじゅんさんのマガジンは「居酒屋で一緒に飲んでいるように」感じさせる構成で、アルコールが入って舌も滑らか、ユーモア全開の著者の様子が感じられ、思わず吹き出してしまいそうな読み物となっている。
また、青山裕企さん『写真のスキマ』を手がけるのは、本とコミックの情報誌「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)の編集者。「写真の見方の解説」と聞くとやや過剰で固めな企画が浮かぶが、さにあらず。青山さんのスマートな写真を題材に、それに込められた独自の視点が、軽妙な言葉でテンポよくつづられているため、「あ、こんなふうに見ると確かに楽しいね」という“写真の見方”が、すーっと入ってくる独特なマガジンに仕上がっている。
ほかにもあの機動戦士ガンダムの総監督である富野由悠季さんが自身のエピソードを交えて自論を展開する「トミノ流のトミノ」や、ギャク満載の掛け合いの中で、カジュアルに「俳句」を学べてしまう佐藤文香さんの「さとうあやかのはいくサプリ」など、意欲的なマガジンが数多く並ぶ。
これらのコンテンツを楽しむスタイルも多彩だ。WEBブラウザでブログのようなスタイルで読むことができるほか、メールはもちろん、EPUBというファイルをダウンロードすれば、iBooksなどのEPUBビューワアプリを使って、まさに電子書籍としても楽しめる。
月額300~500円ほどで、次の号を心待ちにしながら、スマートフォンやPCで読書を楽しむ。そんな“新しい読書体験”を、ぜひ味わってみてはいかが?【東京ウォーカー】
■「ちょくマガ」 http://chokumaga.com