【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 25曲目「サザンでアゲアゲ!」

関西ウォーカー

突然ですが、サザンオールスターズが35周年らしい。ひええ!! 私がテレビで初サザンを体験した衝撃は昨日の事のように覚えている…。いやー、あれって35年前か。

ふぉー(遠い目)。1978年の8月、サザンのデビュー曲「勝手にシンドバッド」がザ・ベストテンの「スポットライト」コーナーで注目曲として紹介されたんだけども、正直、大暴れする桑田さんの姿は強烈を超えて、当時9歳のいたいけな田舎っぺ小学生だった私は(齢がバレるバレるバレる!)ポカーン。

食べていたポテチを落とし「なにこのターザン」(すいませんすいません!)と思ったのを今でも覚えている。

何かが憑り付いたかのように暴れ早口でまくしたてるパフォーマンスは今まで見た事の無いテンションで、西城秀樹や世良正則の、歌に入り込み過ぎて踊り狂う自己陶酔の類とはまた違う、なんというか「落ち着けい!」と後ろから頭を叩きたくなるような、暴れん坊の子ども状態。正直家族揃ってその様子を見ていた田中家(家族構成:父母姉私)は全員ドン引きした。父に至っては「こんなのテレビに出しちゃいかん!! 」と憤怒し「絶対売れるはずがない。消える!」と断言していた…。

しかしまあ昔からわが田中一族のカンは見事に当たらない(号泣)。父の予言虚しく、サザンは今や日本が誇るスーパーバンドなのはもはや語る必要はなかろうて…。

ちなみに、私にとっても今じゃ「勝手にシンドバッド」は凹むことがある度に聞く心のアゲアゲソング。この曲のアドレナリン放出度、脳内開放度はホントにお見事。リズムや桑田さんの動き一つ一つにブラジルのサンバカーニバル映像がサブリミナル効果として組み込まれてるんじゃないだろうかと思うほどだ。歌詞の意味をツッコむのが趣味な私ですら、この曲に関してはもう「タイトルの『シンドバッド』って意味あんのかい!」とか野暮な重箱の隅はほじくらん。「意味なんてどーでもいー! ♪そーれ今何時ッ」とノってしまうもの。そうやって油断していると、急にスルッと「心なしか今夜波の音がしたわ」とかものっすごい風情溢れる一節が入り、胸キュンさせてくれる。途中で絶妙に入る「ピッピッピリッピッピッピピー!」というホイッスルもたまんないよね。っかー!

ホントに昔ターザンなんて思ってごめんなさい(泣)。この場を借りて桑田さんに謝罪…。

もちろんサザンの名曲は「勝手に~」一曲だけではなく、んもう溢れるほどあるのだが、一応このコーナーが「昭和歌謡エンドレスリピート」と題打っている関係もあり(今までガンガン平成の歌も混ぜといて今さらそこをアピールするか?というツッコミは無しで!)、一応デビュー曲の「勝手にシンドバッド」から昭和最後の「フリフリ'65」の中で、特に「夏の海でぜひぜひ聞いてちょーだい!」曲を挙げてみると。

☆勝手にシンドバッド

☆思い過ごしも恋のうち

☆チャコの海岸物語

☆Bye Bye My Love (U are the one)

この4曲でしょうか。

いやいや、野暮な選曲をしてしまった。もう全シングル&アルバム曲ipodに詰め込んで寝ても覚めてもサザンにドップリでいいくらいだ! それほど波の音とサザンは一心同体。イヤホンを装着すれば、一気に湘南へ瞬間移動。ひょーい!

今回の締めは「今年の夏は海でバカンスではなく、夜な夜なクラブで飲みまくり女を口説きまくるぜ」と張りきっている殿方のために、エロ妄想度をさらに格上げする「匂艶 THE NIGHT CLUB」で。

また次回お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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