「鬼平犯科帳」とコラボ!羽生PA(上)が12月、“江戸の町”に生まれ変わる

東京ウォーカー(全国版)

NEXCO東日本は10日、東北自動車道の羽生パーキングエリア(上り線)を故・池波正太郎氏の時代小説「鬼平犯科帳」の世界観を中心に、「江戸」をテーマにした新施設へリニューアルすることを発表した。新施設の愛称は「鬼平江戸処(おにへいえどどころ)」。SA・PAを特定のテーマで統一した「テーマ型エリア」の一環で、関越自動車道の「寄居 星の王子さまPA」に続く第2弾となる。

南フランスの次は「江戸」。南仏の世界観で統一された「寄居 星の王子さまPA」の開業は平成22年6月。「鬼平江戸処(おにへいえどどころ)」はことしの12月のオープンを目指しており、「テーマ型エリア」としては3年半ぶりの新施設となる。羽生PAがある埼玉県羽生市と近い久喜市栗橋北には、江戸時代に日光街道の栗橋関所が設けられ、日光や東北方面からの“江戸の入口”とされてきたことから今回のエリアとして選ばれたという。

コンセプトは“温故知新”。現代の日本人が忘れかけている“心のふるさと”というべき江戸の世界観を、時代考証に基づいた街並みや建物などのハード面、飲食やサービスなどのソフト面の両面でこだわって表現している。

まず、ハード面では、建物から小物類に至るまで民俗学者の神崎宣武氏が監修し、アートディレクターの相羽高徳氏がデザインを担当。鬼平こと長谷川平蔵宣以(のぶため)が生まれた1745年から、江戸の町人文化が花開いた文化文政時代(1804年~1829年)までの江戸を表現した。江戸の繁栄を象徴する豪華な日本橋大店が建ち並ぶ大通りや、「鬼平犯科帳」に登場する「弥勒寺山門」「笹や」「植半」など、鬼平が闊歩した下町、本所・深川を再現している。

次に、ソフト面としては、江戸時代から続く老舗、江戸の味を守り続ける名店が出店し、豊潤な“江戸の味”を提供することにこだわる。例えば、「鬼平犯科帳」にたびたび登場する軍鶏料理屋「五鉄(ごてつ)」のモデルになったといわれる老舗「玉ひで」が出店。鬼平が舌鼓を打った料理をイメージし、『鬼平江戸処』限定のオリジナルメニューを開発中。さらに、文化2年(1805年)創業の“元祖くず餅の店”として知られる老舗「船橋屋」も登場。いずれも全国の高速道路で初の出店となる。

NEXCO東日本の廣瀬博社長によると「鬼平江戸処」の年間利用者数は300万人を見込んでおり、売上は現況の50%増を目標に掲げている。【東京ウォーカー】

注目情報