【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 28曲目「ダンス!ダンス!ダンス!」

関西ウォーカー

なんだか気温がドエラい事になっているここ数日。高知県では、なんと観測史上最高気温よよよ41度? ひー!! 凄すぎて逆に諦めがつく数字だなあ。太陽は罪なヤツ…。ふっ。(遠い目)。

こんなに暑いともう踊りたくなっちゃいますね。え? ムリヤリ過ぎる? はっはっは! そう、今回のテーマは「ダンス」。思わず踊りたくなっちゃいそうなサウンドということで集めてみました。なんでこのクソ暑いさなかわざわざ「ダンス」なのだ、と聞いたそこのあなた。鋭いっ。鋭いがそこんところは触れないで。なぜなら、私の単なるヒラメキで理由は無いからだ。えーん!

ということで、まずご紹介するのはおニャン子クラブ発の正当派料亭女将顔、生稲晃子の「麦わらでダンス」。これ、語呂の良さを優先するためか最初は「麦わらでダンスダンッス~♪」と「麦わら帽子」の「帽子」を省略しているゆえ、麦わらの上を踏み踏みしている農村の方々を想像してしまう人もいると思うが(いるのか?)あくまで主題は「恋する乙女がかぶっている麦わら『帽子』」! 内容としては「付き合って一年経っても指さえ触れない彼にイライラし、夏のバカンスに来たけどやっぱり何もしそうにない彼にイライラし、浜辺で一生懸命何かしてもらおうとアプローチしている女の子の様子」

を延々歌っておるのですが、風に飛んで行った麦わら帽子と自分の気持ちを重ねあわせて「早くつかまえないとしらないからねっ!」という表現をするあたり、んまあキュートじゃないっすか。ただ、老婆心ながら彼女に忠告したいのは、付き合って1年経ってもなんもせん、夏のバカンスでも眠そうに赤テントに引っ込んでなんもせん、という彼氏はどうなのか。草食にもほどがある。恋愛感情が継続しているのか気持ちをもう一度確かめた方がいいぞ。プラス、夏バテの可能性もあるので牛丼でも食わしなっせぃ。

……とまあ、いらんアドバイスをしつつ、次の曲は石井明美の「ランバダ」。これは一時期ダンスと混みで流行りましたねー!男女が腰を引っ付けあってクルクル回るかなり刺激的な踊り。「CHA CHA CHA (チャチャチャ)」以降あんまり見てないなあ、と思っていた明美嬢が「まだまだ健在健在ッ!」とばかりにセクシーな歌声を聞かせてくれて嬉しかった覚えはあるが、それ以上に、ほっそい腰に目が釘付け。これはきっとダイエットに最高なのだ、と、別方向でこの曲とダンスに注目した女性は多かろう。何を隠そう私もその一人だ! しかしパートナーが「いるつもり」で一人ヘロヘロ腰を揺らして踊るランバダほど惨めなモノはなく、鏡の前の自分のマヌケな姿にダメージを受け、数回で挫折したのはここだけの話だ。

そしてもう一曲、ザ・ヴィーナスの「キッスは目にして」。ボーカルのコニーさんのパンチのあるボイスを弾かせながら、ポニーテールとふんわりスカートを揺らして歌い踊る絶妙なオールディーズサウンドは無意識に体が横揺れする気持ち良さですな。ところがコレ、よーく聞くと、原曲は私がピアノの練習で先生に叱られまくり泣きに泣いたトラウマ曲「エリーゼのために」ではないかーッ!! いやはや、あのドド悲しい曲がこんなダンスフルな曲になるのねー。アレンジってすごいわー(感心)。

ラスト。今日の締めは、日本でこの季節「ダンス」といえばこれでしょう。橋幸夫の「盆ダンス」で。ぜひともご先祖様と一緒に踊りたい(←どうやってー!!)。

また次回お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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