10月5日に公開された松本人志監督の作品『R100』。その特異な作風で賛否両論を巻き起こしているが、みうらじゅんさんが同作品について、東大寺の金剛力士像などを制作した仏師・運慶を引き合いに出して「世間が対処に困るほどの天才による作品」と絶賛した。
これは、みうらさんが毎週発行している自身のメールマガジンで発信しているもの。これまでも松本人志監督の才能を高く評価してきたみうらさんだが、最新作『R100』には「ガツンとやられた」と告白している。
「実に面白かったです。(世間では理解できない、という声もあるようですが、)ボクはタランティーノやロドリゲス監督作品が大好きだから、その魅力がすぐに分かりました」とみうらさん。賛否両論ある同作品の感想については、平安時代末期から鎌倉時代に活躍した“天才仏師”運慶を引き合いに出し、「リアルを超えた作風で天才と呼ばれた仏師・運慶の作品の少なさを見てもわかるように、(昔から)突飛な人って世間が対処に困るもんです」と語る。
また、このようなシュールな作品で、いわゆる大作系の映画と同じ土俵で勝負できる点を指摘し、「日本で本当のバカ映画を撮れる、突出した人物」と綴っている。みうらさんのメールマガジンでは、さらに松本作品を「グラインドハウス的な映画」と捉えての分析や、日本の特撮映画の魅力などが語られている。
「おかしさがとても哲学的かつ、バカな人ってそうざらにはいませんよ」。みうらさんが絶賛する『R100』、自分の目で確かめてみてはいかが?【東京ウォーカー】