【12/14(土)~】ブロードウェイのスター、ヒントン・バトルが再来日! 共演するタップダンサー・HIDEBOHに「アメリカン・バラエティ・バン!」について直撃した!

関西ウォーカー

1987年、現なんばグランド花月のオープン時に上演した「アメリカン・バラエティ・バン!」を26年ぶりに再演。当時主演したブロードウェイのスター、ヒントン・バトルが再び来日する。ヒントンは、81年「ソフィスティケイテッド・レディ」、84年「タップ・ダンス・キッド」、「ミス・サイゴン」の3作品でトニー賞を受賞、映画「ドリームガールズ」にも出演している伝説のミュージカルスターであり、今は亡きグレゴリー・ハインズとグレッグ・バージに並ぶ、三大タップダンサーの一人だ。今回の「ヒントン・バトルのアメリカン・バラエティ・バン!」では、振付・演出も手掛け、新たなソング&ダンスショーを繰り広げる。そこに、日本を代表するタップダンサーHIDEBOHが参加。ソロはもちろん、ヒントンとの熱いタップバトルが見ものだ。その一部を記者会見で披露、会見後の懇親会でHIDEBOHを直撃インタビューした。

Q:ヒントンと共演の話を聞いた印象は?

「今回のお話をいただいた時、お名前を聞いて震えましたね。映画スターの方よりも、もっと震えるというか。ブロードウェイの大スターで、世界最高峰のミュージカルスターといえるヒントンさんと同じ舞台に立てるなんて、夢のようです。信じられない。しかも、日本で共演できるのが、すごい!」 

Q:日本人でただ一人の出演者とか?

「そうなんです。出演者やミュージシャンは、ニューヨークで行われたオーディションで選ばれたので。ボクは日本人として唯一出演するタップダンサー。ダンサー生命を賭けて臨みます!」

Q:ヒントンとの共演が一番うれしい?

「ボクは6歳からタップをやっていて、19歳でグレゴリー・ハインズの師匠でもあったヘンリー・ルタンという師匠に弟子入りしてニューヨークへ行ったんです。その転機になったのがタップのミュージカル『ソフィスティケイテッド・レディ』の舞台でした。初代がグレゴリー・ハインズさんで、ヒントン・バトルさん、グレッグ・バージさんが主演されています。この公演を観て影響を受け、ビデオを擦り切れるまで見て、ステップを盗んで練習しました。ブラックタップと言われるスタイルのバイブルみたいになっていて。当時、パパイヤ鈴木さんとコピーし合って、800回ぐらい見たかな。だからヒントンさんのダンスナンバーはほとんど踊れます。そんな人が実際に目の前に来て、一緒に踊れるというのは、タップダンサー冥利に尽きますね。我々ダンサーはみんな、彼の恩恵を被っていると言ってもいいぐらいですから。ダンスだけでなく、演出や振付など、いろんなものを兼ね備えているすごい方なので、できるだけたくさん、いろんなものを吸収したいですね。それから今回うれしいのは、日本から発信できること。もしかすると、向こうに行ってチャレンジする方が簡単かもしれないですよ」

Q:北野武監督・主演の「座頭市」の中で、振付・主演された下駄タップが話題になりましたが、武さんとの関係は?

「たけしさんの『誰でもピカソ』の番組収録がきっかけだったんです。もともとボクの親父が、ケリーヒグチという漫才しながらタップ踏んで、ハーモニカを吹くボードビリアンだったんですが、浅草の演芸場に出ていた時、たけしさんもツービートで出ていらして。で、番組でダンスを見ていただき、『実はボク、ケリーの息子です』って話たら『え~、そうなの!』って。たけしさんは昔、『芸人はタップだ』と言われていたこともあり、『タップダンスをもう一度ちゃんとやりたい』とこれをきっかけにレッスンすることになりました。『芸事は小手先ではできない』と、11キロ痩せるぐらいストイックに練習されて。映画で下駄タップについて、たけしさんは『下駄でタップを踏んだら、みんな驚くだろうなぁ』と言われていました」

Q:今回の舞台のこと、報告しました?

「『おお、いいなぁ!』って、言っていただきました。『ぜひ観にいらしてください』とはお伝えしていますが、いつも当日券を買ってこっそり、バレないように来られたりするんですよ(笑)。だから、今回も突然来られる可能性があるかもしれないですね」

【取材・文=ドルフィンコミュニケーション】

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