津軽三味線ブームの火付け役、吉田兄弟が2014年1月29日(水)にアクロス福岡のシンフォニーホールで特別公演を行うことが決定した。
「和の祭典」と題された本公演は、九州では初。公演に際し、吉田良一郎氏(兄)と吉田健一氏(弟)の二人に話を聞いた。
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実は福岡は津軽三味線人口は多く、観客の年齢の幅が広いと語る二人。
「福岡での公演は、反応もよくてすごくやりやすいので、楽しみ。福岡は津軽三味線の九州大会が行われるので、親子連れの観客もとても多い。自分たちが小さい頃は、三味線界の有名人は年の離れた方が多かったので、年が近いことで親近感を持ってくれるというのはとても重要なこと。そういう存在であり続ける重要性というのは、自分たちも強く実感している。」
和楽器の革命児としても名高い彼らだが、デビューした頃は、小学校や中学校、高校などの学校巡りが多かったと言う。
「自分たちのような若い和楽器演奏者が学校を回ることで、和楽器に興味をもってくれる人が増え、ブームとなったことはとても嬉しい。ただ、ブームが少し落ち着いた今、恒久的なものとして和楽器の良さをどんどん残していきたいと思っている。」
本公演は、兄・吉田良一郎の新・純邦楽ユニット「WASABI」と弟・吉田健一がプロデュースする若手津軽三味線集団「疾風(はやて)」が出演することでも注目されている。
「和楽器というのは日本人の心に響き、どこか懐かしさを感じさせるもの。きっと日本人が昔から持ち続けているわびさびの世界にはまるのだと思う。今公演で、いろいろな和楽器が合わさることで奏でられる重厚な音を感じてほしい。和楽器は音の幅が広いので、どうしてもCDには入り切れていない音がある。なので、実際にライブで聞くとその幅広い音にきっと感動すると思う。民謡の良さ、和楽器の良さをこの公演で体感してもらい、和楽器だけでこんなに楽しいんだ、エンターテイメントなんだっということを実感してもらいたい。」
和楽器のことを語りだすと、とても熱くなる二人。その一言一言から、本公演にかける思いの強さがうかがえる。最後に本公演を楽しみにしているファンに言葉をもらった。
「将来を見据えてここから軸を作っていくつもりで、総力戦で臨む公演となるはず。僕たちの和に対する情熱、そして生の音色を是非実際に聴いてほしい。」
津軽三味線をはじめ、和楽器だけで奏でる日本の新しい伝統音楽は、きっと私たちの心に響き、新しい世界を開いてくれるだろう。日本の和の音を、全身全霊で体感しに出かけてみよう。