パン食といえば、これまでは食パンにバターやイチゴジャムを塗って食べるのが定番とされていたが、近年は食べ方が多様化するなど、消費者の関心がますます高まっている。たとえば、キャラメル味やクリーム味など、多種多様な味わいのスプレッドが登場しており、スプレッド系商材の市場も盛り上がっているのだ。
実際に、業界に詳しい森永乳業マーケティング担当者は「スプレッド系商品の市場は伸張しています」と語る。「たとえば、ビールでも糖質オフやカロリーオフなど、個人の嗜好、健康志向に合わせた商品が続々と登場しています。同様にスプレッドの市場でも、新しい食べ方を提案する多くの新商品が発売されてきているんです」と話す。
そんななかで注目したスプレッドがクラフト フィラデルフィアクリーミィソフト(336円)だ。同商品は、柔らかく使いやすいスプレッドタイプのナチュラルチーズで、驚くべきはそのカロリー。100g当たり174kcalと、一般的なバターやマーガリンと比べると、約4分の1程度になっている。
ただ、記者がこれまで食べてきた一般的な健康系商品は、“カロリーが低くても味がいまいち”といったものが多かった。さっぱりしすぎて、味があまりなく、満足度の低い商品も多かったように思う。しかし、フィラデルフィアクリーミィソフトは違うらしい。カロリーオフ系のマーガリンよりも、さらにカロリーの低い本商品だが、「旨味やコクは強い」というデータが提供されたのだ。
味覚センサという機器を用いて、甘味や旨味など五味の強さを科学的に数値化する味覚分析では、フィラデルフィアクリーミィソフトのコクは4.08という結果に。対して、一般的な複数のマーガリンのコクを平均すると3.51、カロリーオフ商品では3.30になる。この数値差が0.2あると、明らかに違いが分かり、95%の人が違いを感じるという。フィラデルフィアクリーミィソフトのコクの強さが科学的に証明されたと言えるだろう。
また、パンとの相性が良いということも分かった。トーストしたパン(食パンとイングリッシュマフィン)についても味覚分析を行い、味覚上の相性の良さを測定した。その結果、通常相性度90%を越えれば、相性が良いと言われているなかで、食パンとフィラデルフィアクリーミィソフトとの相性度は92.5%、イングリッシュマフィンとの相性度は96.9%と、非常に高い数値が出た。
記者も上述のパンに塗って実食してみたところ、「本当にバターやマーガリンよりカロリーが75%も低いのか?」と驚いた。これまで食べてきたフィラデルフィアクリームチーズと変わらない美味しさで、しっかりチーズの味を感じ取ることができた。そして、塗りやすさも抜群だ。トーストしたパンに、すっとバターナイフを滑らすことができた。ちなみに、記者はアレンジもしてみたいと思い、スモークサーモンをフィラデルフィアクリーミィソフトの上に載せてみた。すると予想どおり、相性抜群の仕上がりに。サーモンの甘味とチーズの酸味がマッチしているのだ。
フィラデルフィアクリームチーズの豊かなコクとクリーミィさはそのままに、カロリーを大幅にカットしたフィラデルフィアクリーミィソフト。毎朝のパン食にぴったりの商品ではないだろうか。【東京ウォーカー】