ボンカレー45周年記念!冬季限定カレー開発経緯をインタビュー

東京ウォーカー(全国版)

冬季限定の新商品として、ボンカレーゴールド ホワイトカレー シチュー仕立て(168円)を発売した大塚食品。同社マーケティング部で、レトルト製品を担当する垣内壮平さんに、新商品の開発経緯や、2013年2月に45周年を迎えたボンカレーの歴史について話を聞いた。

――まずは現時点での売上数と、45周年に合わせてどんな展開をされたのかを聞かせてください

「2013年2月の段階で、累計25億食以上の売上を記録しています。また、2013年の展開としては、ボンカレーゴールド ホワイトカレー シチュー仕立てでも採用している、“電子レンジで箱ごと調理する”という調理方法のPRにも力を入れました。このボンカレーの調理方法は、実は2003年の時点で既にあり、2009年にボンカレーネオ(税抜250円)として発売され現在も販売しています。ただ、技術やコスト面の問題もあり、価格が250円程度の商品にしか対応できないという課題がありました。そこから技術を磨き、よりお求めやすい価格でご提供できるように試行錯誤した結果、現在発売中のボンカレーゴールドの形に行きついたというわけです」

――誕生から45年の歴史の中で、味はどのように変わっていったのでしょう?

「いずれも、その時代の特徴を反映した味付けになっています。たとえば、1968年発売の初代ボンカレーは、小麦を炒めるところから作ったような、黄色っぽい色味の昔ながらの懐かしい味になっています。その後、1978年に発売されたボンカレーゴールドでは、フルーツの甘味やスパイスを取り入れ、2001年発売のボンカレーゴールド21では、具材の大きさや旨味、コク、深みにこだわり、よりリッチな味わいが楽しんでいただけるようになっています。オリジナル版は今でも沖縄限定で発売していますので、機会があれば是非食べ比べて、味の違いを確かめていただきたいです」

――この度発売されたボンカレーゴールド ホワイトカレー シチュー仕立てについて、開発の経緯とこだわりポイントを教えてください

「冬季限定の新商品ということで、アイデアを出すところから企画がスタートしたのですが、わりと早い段階で『やっぱり冬と言えば、家で食べる温かいシチューだよね』という話になり、シチューをベースにしたホワイトカレーに仕上げるということで、商品の概要は固まりました。とはいえ、そこで新たな問題として浮上したのが、“シチューならではの白さは残しつつ、カレーの味やスパイスはしっかりと再現しなければならない”ということでした。カレー粉を足し過ぎると黄色くなってしまうし、だからといって薄めると、普通のシチューになってしまう。その配分の調整にはかなり苦労しましたね。ちなみに本商品には隠し味としてクーベルチュールチョコレートが入っています。これによってマイルドな味わいとコクが引き出されているので、お召し上がりになる際は、そういった点にも注目していただけると嬉しいです」

――先ほど「沖縄限定でオリジナル版のボンカレーを発売している」とのお話がありましたが、その理由は何でしょうか?

「オリジナル版のボンカレーとボンカレーゴールドは、しばらくの間、同時に全国販売していたのですが、徐々にゴールドのシェアが上回ってきたため、途中で『ゴールドのみに絞って展開しよう』という方針になったんです。ところが、都道府県別に売上データを見てみたら、沖縄県だけがオリジナル版の方が売れている、という事実が分かりまして。県民性とでも言いますか、どうも沖縄の方たちは、初めに流通した商品を長年愛用される傾向が強いようで、どんなに新商品を発売しても、昔ながらのオリジナル版ボンカレーの方が売れるんです。そういった経緯もあって、全国的にはボンカレーゴールドを中心とした商品展開をしているのですが、沖縄県だけは例外的にオリジナル版を発売し続けている、というわけです。旅行に行かれた方の中には、お土産としてオリジナル版のボンカレーを買って帰られる方も多いそうですよ(笑)」

発売45周年を迎え、そして50周年を目指して新たなスタートを切ったボンカレーシリーズ。まずは冬季限定の新商品ボンカレーゴールド ホワイトカレー シチュー仕立てを味わいつつ、これから続くであろう新展開にも注目しておこう!【東京ウォーカー】

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