「関西の視聴率男」として数々のTV番組に出演、長年愛された歌手・タレントのやしきたかじんさんが1/3に死去されました。64歳という早すぎる死に、私たち関西ウォーカー編集部からも哀悼の意を評します。また、関西ウォーカーに関わる各界の著名人からも、たかじんさんへの追悼とお礼のコメントが続々と届いていますので、ここで紹介いたします。
※掲載は順不同。
●土屋敏男さん(LIFE VIDEO株式会社 代表取締役、元T部長)
一度だけ「そこまで言って委員会」に呼んでいただきお会いしました。
大阪から発信することの意味を本当によく考えている方だと思いました。
日本だけではなく世界の街がスケールメリットによって均質化していく中、考え方の基本が自分たちの生きている街の大きさなのだと教えてくれるように思えました。インターネットでたかじんさんの番組が世界中で見られるようになっている今こそ、その発信が我々全ての指針になってきていたのにと思うと本当に残念でなりません。
そういえば、電波少年のゲストに来ていただいた時に初めてお会いして「あんた無茶苦茶するなぁー」と言われて嬉しかったことを思い出しました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
●油井雅和さん(毎日新聞記者)
最後の「関西の視聴率王」
たかじ(じ、にアクセント)んさんの死が伝わった翌朝、東京のテレビは相変わらず「た(た、にアクセント)かじんさん」と呼び、扱いもさほど大きくない。代表曲も「東京」や「あんた」ではなく「やっぱ好きやねん」ばかりで、言ってみれば「関西のローカルタレント扱い」。「ああ、たかじんさんを知らないんだな」と、すぐわかった。
だが、たかじんさんにとっては、してやったりかもしれない。番組だったら「あほか、東京」と叫んでるだろう。
政治、経済の中心を東京に明け渡しても、文化や娯楽まで「東京ローカル」が全国均一になってしまったら、面白くもなんともない。
建前ではなく本音を吐き、妥協することなく、自分を貫く。東京の局ではまずできないことを、たかじんさんは大阪の局を相手にやってのけた。その姿に視聴者は喝采したのだ。
東京では見られない「伝説」の番組を、私も大阪で3年勤務して毎週見てようやく、たかじんさんの魅力がわかったような気がしていた。
でも、立川談志師匠もそうだったように、たかじんさんも「たかじん」というキャラクターを演じ続けていたのではないか。たかじんさんのキャラクターは抜きん出ていた。だからこそ、いつのまにか、大阪の局はたかじんさん1人に頼りすぎていたのかもしれない。
おそらく最後の「関西の視聴率王」だろう。これからも東京のテレビ関係者に会ったら言い続けたい。「たかじんの番組、おもろかった」と。
※追悼コメントは随時追加し更新UPしております。下記リンクにも様々な方々のコメントを掲載しておりますので、ご覧ください。