1/11(土)~13(祝)、宗像市のグローバルアリーナにて「2014 第3回 デットマール・クラマーカップ U-13」が開催される。開会に先駆け、大会の冠ともなっているデットマール・クラマー氏の来日記者会見が1/10(金)に開かれた。ドイツ屈指のサッカーの指導者として知られているクラマー氏は1960年~1964年に日本代表のコーチとして尽力し、1968年のメキシコ五輪で銅メダルを獲得した日本代表の礎を築いたとして「日本サッカーの父」とも呼ばれている。
冒頭でクラマー氏が語ったのは「第2の故郷」という日本とのかかわり。ベルリンではじめて日本代表の試合を見たことや、福岡や広島の魅力的なサッカーチームを見るために何度も来日したことなどの思い出を語った。また、「日本でさまざまな人や生活スタイルなどに影響を受け、日本の文化などは体に染み込んでいる。そして、選手たちにはできる限りの指導とアドバイスはしてきたつもりだ」と振り返った。
その後の「なぜU-13という年代なのか」という話題については身振り手振りを交えての熱弁を繰り広げた。サッカー選手にとってもっとも大事な時期は、思春期を迎える直前の“9~13歳”で、この時期のトレーニングやメンタル形成が将来のサッカー選手としての器を決めてしまうという。そのため、その年代の子供が参加する大会こそサッカー指導のなかで最重要だとし、U-13の大会に注力しているそうだ。ちなみに、日本だけでなくドイツやアメリカでもU-13の選手による大会を開催しているそうだ。
6年後には東京五輪も控え、現在のU-13世代が主力として日本代表入りする可能性も高い。クラマー氏も「大会で、かつての教え子である釜本のような選手を見出せればと思う。東京五輪では日本代表のメダル獲得を願っている」と話す。クラマー氏の指導を受けた子供が五輪で飛躍するであろう6年後がいまから楽しみだ。