※【その1】の続き
Q:キャスティングは今も岸谷さんが?
「今でも自分で声掛けてます。もちろん。プロデューサーや寺脇にも相談してますけどね。今回は前作『海盗セブン』の終わりぐらいから練ってた話で、シノプシス段階になり、そこからその役のキャスティングをしていき、決まったところで脚本に仕上げる。脚本を作り、そこに俳優を合わせるのではないんです。地球ゴージャスはユニットだし、この役者にこの役をやってもらいたい、と。なぜなら、キャスティングは、こんな役の姿を見たことないからっていう決め方が多いので。例えば今回、優しい中村雅俊さんには、何よりも怖い役をやってもらいたいと思ったので、ジャメーリアの独裁者である大帝に。でもゴージャスですから、ゴージャスのやり方でね。当然そこには笑いがあるし」
Q:10年ぶりに風間俊介さん登用の理由は?
「今、今でしょ、と思ったから(笑)。風間俊介、今、地球ゴージャスだろう、と。10年前の作品では一番若かったのに、一番重い役を見事に演じてくれて。それから10年、いろんな役を経験して、演技力も身に付けて。今回は地球ゴージャスの持つすべてを、アクション、ダンス、歌、ずっこけ、お笑い、そのすべてをきちんと背負って演じてもらいたいと思ったんです。役は最下層に生きる少年。運命に翻弄され、戦いを望んではいないのに革命の先頭に立つことになっていく少年です」
Q:今回は出演者の方、みなさんゴージャスファンだそうですね。
「今回は全員ゴージャスを見てくれているメンバーです。そうすると、余計な言葉がいらない。『地球ゴージャス公演に出ていただきたいんですけど』っていうことでわかるでしょ。そのつど、その作品に合うキャストに出てもらうということがすごく大事なんです」
Q:大阪のお客さんも、熱いでしょう?
「いつも大阪公演でたくさんの勇気をお客様からいただいています。大阪の観客の強さというのは、ほんとに忘れられないことがたくさんあって、毎回入りきらないお客様が詰めかけてくれて、観客動員数も作品ごとに相当な数を伸ばしています。大阪大千秋楽は、いつも超満員のソールドアウトという形で迎えていただいています。地球ゴージャスが観客動員でもっともっと大きな力を持つことが、演劇界の活性化になるし、まだまだ我々が愛している演劇というものを、もっとたくさんのお客様に伝えたい。また、今回の『クザリアーナの翼』で、演劇界に新たなる大きな一石を投じられれば、革命を起こせればいいなと思っています」
Q:大阪へ来た時に必ずすることは?
「楽しくお酒を飲みに行きます。もちろん、ひとりじゃなくて、役者とかスタッフとかと一緒に。今日も朝から大阪でどこに行くかって、それで揉めてたぐらいだから(笑)。飲むだけでなく、飲みご飯ね。行くのは、梅田にある6人ぐらい座っていっぱいになるお寿司屋さん。すごくいいね、全員でそこで座って話出来るから。それから、北新地にある鶏のすごくおいしいお店も。鶏刺しから始まって、最後に鶏鍋があって。鶏料理の店にも必ず行くかな。よく行く別のお寿司屋さんも北新地の中にある。日本酒飲みながらゆっくりしゃべろうってなると、そうなるのかなぁ」
Q:KWも2014年で創刊20周年です。
「え? じゃ地球ゴージャス結成と同じ時に!? 関西ウォーカーは、地球ゴージャスとともにできたんだ、素敵!!」
【取材・文=ドルフィンコミュニケーション】