都内屈指の名店が手掛ける至極のチョコレートパフェ。万人の舌を魅了する美味しさの裏には素材へのこだわりがあった。
グラスの上にチョコレートの薔薇を咲かせた芸術的なフォルム。これは和光アネックス ティーサロンで提供されるチョコレートパフェ。見た目のインパクトに劣らず洗練されているのがその味わいだ。濃厚さと軽さのバランスが絶妙で、2杯目を注文する人もいるという。
「味に統一感を持たせるため、パフェに使用するクーベルチュール(製菓用に加工されたカカオバター含有量の多いチョコレートのこと)は1種のみ。僕が選んだのはカカオ含有量が通常よりもはるかに高濃度のものです。これだとカカオの濃厚な風味をしっかりと感じつつ、食べ終わった後にはすっきり感が残るんです」とは、シェフパティシエ・相田紀昭さん。そう、美しすぎるパフェが唸るほど美味しい理由は、クーベルチュールにとことんこだわっているからなのだ。
クーベルチュールの選定はもちろん、それをどう使いこなすかがパティシエの腕の見せ所。赤坂にオープンしたパティスリー&カフェ デリーモのシェフは、3種のクーベルチュールを巧みに使い分ける。「アイスには甘み、ムースにはコク深さ、チョコチップには爽やかな酸味が際立つものを選んでいます。全部一緒に食べた時のマリアージュも楽しんでほしいですね」とシェフパティシエの江口和明さん。
また、デルレイ カフェ&ショコラティエ 表参道では、自社開発のクーベルチュールを使用したパフェを提供。神楽坂のジェラテリア テオブロマでは、クーベルチュールの調合を得意とする土屋シェフが監修したジェラートパフェが食べられる。そして、麻布十番のリタティーノでは、パティシエが厳選したクーベルチュールを使用した新感覚のスイーツを展開。併設の工房で毎日作る、練りたてのショコラアイスを贅沢にあしらったパフェが好評だ。
今回紹介した5軒のパフェは、最後まで飽きが来ないよう計算されたものばかり。グラスが空になった後も、至福の余韻をもたらしてくれるだろう。【東京ウォーカー】