温泉や別荘などが点在するリゾート地・那須エリアに、東京ドーム約4個分(19万3070平方メートル)の敷地面積を持つ「那須ガーデンアウトレット」(栃木県那須塩原市)が7/17(木)にオープンした。関東近郊ではことし4月に「三井アウトレットパーク 入間」(埼玉県入間市)がオープンするなどアウトレット競争が激化する中、どんな工夫をして集客を目指すのか。現地で感じたのは“独自性”に力を入れているということ。既存アウトレットモールと異なる特色は以下の3点に集約される。
(1)雄大な自然を満喫できる
東京都内から車で約2時間強とやや時間がかかるが、それゆえに大自然に囲まれた立地。那須連山のふもとにあり、天気のよい日は間近に山々が見渡せる。さらに施設内には四季の花が咲き、約500メートルのせせらぎも流れている。いかにも“高原リゾート”といった雰囲気が、のんびりしていて心地よい。
(2)「遊べる」施設が充実
近隣の「那須どうぶつ王国」から運ばれた牛やウサギなどの動物と触れ合えるゾーンがある(夏休み中は毎日、以後未定)。また、小枝や木の実を使ってネイチャークラフトやストーンペインティングなどの“ものづくり”体験もできる。愛犬を遊ばせる「ドッグ・ラン」もあり、ショッピング以外でも楽しく過ごせそう。
(3)ジモトの食品がそろう
周辺の4つの観光協会が協力し、地元の特産品を販売する「ロコ・マーケット」をオープン。ダイコンなどの農産品やチーズなどの酪農品、那須の御用卵を使用したプリン、栃木産「とちおとめ」から作ったジャムなどを買える。レストランも地元の人気店が出店。「御用邸チーズケーキ」で有名な「チーズガーデン 五峰館」(栃木県那須郡)は「カフエレストラン チーズガーデン クレア」として出店するなど全国チェーン店の割合が低く、食の面でも“那須らしさ”を味わえるのがうれしい。
気になるショップは全111店舗。アウトレット形態での日本初出店は家具・雑貨の「イルムス」、シューズの「クロックス」、女性ファッションの「ディア プリンセス」など13店舗。夏休みに向け、首都圏からも塩原温泉や那須高原など周辺の観光地と合わせて“小旅行”する人が増えそうだ。【東京ウォーカー/片岡研】