「世界中どこにいてもアトムに会える」漫画界の巨匠・手塚治虫の世界観をインターネット上でたっぷりと堪能できる、そんな嬉しいニュースが届いた。
Googleは、鉄腕アトムの誕生日である4月7日「Google 歴史アーカイブ」において、日本が誇る漫画家・手塚治虫の作品やその生涯を伝える資料約170点と、兵庫県宝塚市にある手塚治虫記念館の「ミュージアムビュー」を公開した。
Google 歴史アーカイブとは、20世紀の歴史的瞬間を物語る写真や文書、動画などさまざまな資料をオンライン公開する世界的なプロジェクトで、日本からは、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館の2つが昨年8月に参加している。
漫画家としてGoogle 歴史アーカイブに初めて登場する手塚治虫コレクションは、「手塚治虫 テレビアニメ・黎明編」、「手塚治虫 漫画の神様・復活編」、「手塚治虫記念館」の 3つの展示で構成される。手塚治虫がアニメーション制作にチャレンジし、「鉄腕アトム」や「リボンの騎士」「ジャングル大帝」が生まれるまでの経緯や、「手塚治虫はもう古い」と言われた中、「ブラック・ジャック」を生み出し、再び漫画の第一線に返り咲いた日々を紹介。さらに手塚治虫記念館の館内をストリートビューの機材で撮影し、まるで記念館を訪れたような感覚になる360度パノラマ写真のミュージアムビューについても公開された。
Googleでは歴史アーカイブのほか、世界43か国、230 の美術館が所蔵するアート作品4万点以上を高解像度の画像で閲覧、美術館内をストリートビューで散策できる「アートプロジェクト」や、世界 18か国 132か所の遺跡や世界遺産をストリートビューの 360 度パノラマ写真で見ることができる「ワールドワンダープロジェクト」がある。世界的に有名な建築であるフランスのヴェルサイユ宮殿や、チェコのプラハといった都市をはじめ、日本からは京都の清水寺など、国内の世界遺産20か所を紹介している。
今回公開されている展示はすべて英語でも閲覧可能であり、世界中のユーザーがなかなか訪れることができない他国の素晴らしい芸術や遺産に、インターネット上で触れることができるチャンスとなっている。