東京大学本郷キャンパス内に5月14日にオープンした「廚菓子くろぎ」。和食界の若手筆頭格・黒木純さんによる“伝統的な和菓子”と、新世代バリスタの奇才・大塚朝之さんによるコーヒーの相性を楽しむという実験的なカフェだ。
伝統的、といってもこの店の和菓子は巷にあるものとは一線を画す。湯島の割烹「くろぎ」で食事のしめに供される甘味は、その場で作るわらびもちやくずきり。ここ東大構内のオープンキッチンでも注文を受けてから調理にとりかかる。そんな“できたて”のみずみずしさや繊細な甘さは、和菓子の概念を覆すものだ。
和菓子のポテンシャルを際立たせるコーヒーの存在感も新鮮。「複雑な酸味やフレーバーを持つ極上のコーヒーならば、繊細な和菓子にも非常にマッチします。お互いの素材の良さで絶妙な甘さのハーモニーが生まれるんです」と大塚さん。すっと体に染み込んでいくような味わいのコーヒーと和菓子の素敵な出合いを堪能しよう。
また、カフェが入る新施設は東京大学教授で日本を代表する建築家・隈研吾さんによるもの。幾つもの魅力に彩られた空間で、初夏のカフェタイムを過ごしたい。【東京ウォーカー】