2014年7月1日、渋谷道玄坂にブックカフェ「森の図書室」がオープン。従来のブックカフェとは異なった点が。営業時間は18時から深夜1時で、ビールやカクテルなどのアルコール類も扱う、バーを兼ね備えた夜営業の店なのだ。
渋谷駅から徒歩7分、神泉駅から徒歩3分という、人通りの多い立地に突如現れたこのカフェは、オーナーの森俊介さんの「仕事帰りでも立ち寄れる図書館があったらいいな」という長年に渡る思いから生まれた。
そして2014年4月25日に、クラウドファンディング(インターネット上で不特定多数の人から資金を集めるサービス)のサイトにその思いを投稿。書籍を買うための10万円を目標金額に設定し、支援者を募った。すると、なんと目標金額はスタートした翌日に達成!約1か月後の募集終了時には1737人もの支援者から、950万円以上の資金が集まってしまった。
『支援者数1737人』は日本におけるクラウドファンディングの最高記録。募集終了時刻の1時間前には、サイトへのアクセスが殺到し、応募ページが動かなくなってしまったのだとか。
大きな期待を受けて、オープンにこぎつけた「森の図書室」の店内には、5000冊以上の本が並んでいる。無線LANも完備しており、携帯電話やパソコンの充電もできる。『本のレンタルが無料』というのも図書室ならではの嬉しいサービスだ。
「友人の家に遊びに行ったら本がたくさんあった、そんな感覚で来られる場所にしたいんです。お酒を飲みに来るだけでもいいし、本を借りて帰るだけでも大歓迎。この空間を好きになってくれた人が出入りしてくれたらいいなと思っています」と笑顔で語る森オーナー。
夏の暑い盛り、仕事の合間に涼みに入ったカフェでたまたま手にした本が、これからの人生を変える運命の一冊に…そんな出会いが待っているかもしれない。【東京ウォーカー】