沖縄県立博物館・美術館において7月18日(金)から「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」が開催され、オープニングセレモニーに写真家・篠山紀信氏が登場した。
同展は、1950年代後半から今日まで、写真界の第一線を走り続ける篠山氏の県内初となる本格的な展示会で、50年以上にわたり撮り続けてきた写真の中から約100点を厳選して展示する。会場は、亡くなってもなお鮮烈な印象を残す人々の肖像を紹介する「GOD」、時空を超えて見る者を引き付ける「STAR」、“虚”と“無”の複雑な交錯から生み出された「SPECTACLE」、人間の肉体が見せる変幻自在の表情と動きを写した「BODY」、東日本大震災で被災された方を写した「ACCIDENTS」の5つのテーマに分かれて展示されている。
オープニングセレモニーに登壇した篠山氏は「作品を発表する場は初めてで、立派な会場で展覧会ができるのは光栄に思う」と感謝の言葉を。「大空間の中に写真を展示するので、観る人たちに一体どんな感覚を与えるのか、空間力と写真力という新しい実験でもあるので体感してもらいたい」と展示会の魅力を語った。
テープカットの後、篠山氏は来場者と一緒に展示場へ入り、自ら作品を解説。作品に対する思いや、篠山氏+パノラマ撮影からなる“シノラマ”作品の撮影エピソードなどを披露した。特に、大相撲の力士の撮影に関しては「2秒間動かないように指示したが、1人だけまばたきしている人がいるので探してみてください!」と一風変わった楽しみ方もアドバイス。篠山氏は「今回の展示会を見たら、もうちょっと自分のことを尊敬してくれるのでは!? 親戚や会社仲間などに広めていってください」とユーモアたっぷりに来場を呼び掛けた。
展示会は、沖縄県立博物館・美術館にて8月31日(日)まで行われる。【東京ウォーカー】