“真夏の変わり種”野菜のフルコースが食べられるレストランって?

東京ウォーカー(全国版)

カボチャとズッキーニを交配させたグリーンマローや、イネ科の多年草マコモダケなど、市場にあまり出回っていない“珍しい野菜を使ったフルコース”を展開するレストランがある。モスフードサービスの100%出資子会社、モスダイニングが運営する自然派レストラン「GREEN GRILL」だ。同店では、8月18日(月)から9月15日(月)までの期間限定で、「真夏の変わりだね野菜のフルコース」(4500円)を提供するという。同メニューが気になる記者は、さっそく、東京・渋谷の商業施設cocoti3階にある「GREEN GRILL」へ。どんなものが食べられるのか、ひと足先に確かめてきた。

コースはさっぱりとしたドリンクから始まり、冷製スープ、もちもちのニョッキ、魚介類のブイヤベース、茸とみつせ鶏とのオーブン焼き、フルーツと野菜の冷製デザートといったように続いていく。同店のシェフは、「モスといえば手作りで、野菜豊富で、和風で…というイメージがあると思うのですが、『GREEN GRILL』では、そこに満足度もプラス。肉や魚、炭水化物も食べられるお店なので、お腹も満足できると思います!」と語ってくれた。

そして、「今回のコースは量が多いように感じるかもしれませんが、野菜が中心になっているので、負担を感じずに食べられちゃうと思います!」とのこと。出てきたのは、ノンアルコールカクテルの「メイヤーレモンとハーブのスカッシュ」、冷前菜の「焼きナスと生姜の冷製ポタージュ 白蕪(しろかぶ)と生ハム添え」、温前菜の「緑のニョッキ 蓬(よもぎ)と男爵芋の自家製ニョッキ」、魚料理の「夏野菜と魚介のブイヤベース」、肉料理の「みつせ鶏といろいろ茸のオーブン焼き 香草バター風味」、デザートの「若桃とスイカ 若取錦糸瓜のコンポート」と、実際にふんだんに野菜が使われた料理ばかりだった。

なかでも驚いたのが、「焼きナスと生姜の冷製ポタージュ 白蕪(しろかぶ)と生ハム添え」だ。“変わりだね野菜”としては野辺地蕪、加賀太胡瓜、ホワイトセロリが使用されている。焼きナスと生姜が効いており、濃厚なナスの味がする、まろやかでクリーミーなポタージュに仕上がっていて、とても美味しかった。ちなみに、シェフは、「このメニューは、ナスを焼いて皮を剥き、生姜は3回茹でこぼしてから裏ごししていますので、手間がかかります。その分、生姜の味は強過ぎない、上品な味わいになっています」とアピールした。

また、見た目にインパクトがあったのは「緑のニョッキ」。ニョッキ自体は甘くないよもぎ団子のようだったが、モチモチとした食感に、散りばめられた旨味のあるベーコンチップが絡み、クセになる味だ。カボチャとズッキーニの交配種グリーンマローとコーンスプラウトもユニークで、特に後者を初めて食べた記者は、いろいろな人にこれをすすめたくなるいくらいの衝撃を受けた。爽やかな苦みの後に、とうもろこしの味わいが出てくるという不思議な野菜なのだが、噛めば噛むほど甘さが湧き出してきて、口に入れた瞬間と、噛んだ後では全く別の味に変わるところが面白かったのだ。

真っ白なとうもろこし、ピュアホワイトと、生でも食べられる黄色いカボチャ、コリンキーの他、千石豆やひも唐辛子を使ったブイヤベースは、鯛のあらの出汁を使って調理しており、魚と野菜の旨味の両方を楽しめる料理に。肉料理に添えられた花びらのようなキノコ、ハナビラダケや、スイーツにのっていた多肉植物、グラパラリーフは食感が面白く、また食べてみたいと思った。

自宅ではなかなか出会えない“変わりだね野菜”の数々…「GREEN GRILL」のフルコースは、これまでにない体験をもたらしてくれるに違いない。【東京ウォーカー】

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