京都「高台寺」の名庭を俳優・井浦 新が監修

関西ウォーカー

京都では秋の風物詩、紅葉ライトアップの季節が到来。豊臣秀吉の妻・ねねが建立した東山にある高台寺でも、毎年趣向をこらした演出が人気だ。

特に今秋の夜間特別拝観は、俳優井浦 新監修による波心庭・境内ライトアップが実現し、話題を呼んでいる。

テーマは「悠久-光と陰-」。夕闇に包まれた枯れ山水の名庭「波心庭」に、鮮やかな光に包まれた紫・赤・白の番傘が優美な姿で浮かび上がり感嘆の声が上がった。

井浦は、歴史ある高台寺で作品を表現することに対し「すべてが挑戦だった。特に心を掴んだ“傘亭”と“竹林”よりインスピレーションを受け、高台寺境内の傘亭から生まれた傘が、庭に集って話したり、遊んでいるような物語をイメージして作った。ただ、観る人が自由に感じ取って楽しんでいただければ」と語った。また、高台寺専属で日本一の庭師といわれる北山安夫氏とのコラボレーションについても「とても刺激的だった。心のイメージをミリ単位の世界で表現できた」と語っている。

なお、井浦監修による京都の香老舗「松栄堂」が制作した、高台寺オリジナルの御香「悠久」(1000円)も本堂内売店にて販売。パッケージには、本人が撮影した写真を使用し、白檀・桂皮を中心とした少し甘みのある風貴な香りが魅力。井浦が想い描いた高台寺竹林の世界を、心安らぐ香りでも堪能することができる。

特別拝観は10月24日から12日14日まで。ライトアップは日没後より開始される。期間中は、史跡名勝の高台寺庭園や圓徳院も見物。鮮やかな高台寺と対照的に、穏やかな光に包まれる圓徳院のライトアップも楽しみたい。どこか俗世間から離れた特別な空気が漂う夜間拝観。昼間とは違う存在感を放ち、観るものを惹き付けるライトアップは必見。秋の京都をじっくり味わいたい。

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