12月23日、サッカー日本代表の長友佑都が、著書「長友佑都 体幹トレーニング20」の55万部突破を記念したイベントを東京都内で開催。来年1月発売の第2弾「長友佑都 体幹×チューブトレーニング」のPRを兼ねた同イベントで同著監修のトレーナー、木場克己さんと共に来場した約100人のファンと交流した。
この日、イタリアから帰国したばかりの長友は「着いたばかりですが、よろしくお願いします(笑)」と登壇のあいさつで会場の笑いを誘うと、「自分自身のけがもあって、うまくいかないことがたくさんありました。逆に言えば、これまで生きてきた28年間の中で、人間として一番成長した年でした。この先の自分が楽しみです」と続け、2014年を振り返った。
トークショーでは「ワールドカップ後は、サッカーが楽しくない時期もあった」と、グループリーグで敗れた同大会後の心境について本音を明かした。「これまでは強い自分でなければいけないと思って常に葛藤していたけど、自分自身と戦う必要はないなと。自分が満足して楽しむのが大事。柔らかい心っていうんですかね。固い心だともっと固いモノにぶつかった時に折れてしまう。スポンジのような心なら折れないし、変わることもできる。その心の在り方が大事だと自分の中で学びました。日々を楽しむ、感謝する、当たり前のことに尽きるなと考えています」と、その後の心境の変化を説明した。
イベントでは木場さんに促されて、実際にトレーニングの一部を披露。片足で立ちながら上体を揺らさずに左右の足を入れ替えて見せ、その素早さとボディバランスに会場からも感嘆の声が上がった。ファンからの質問に答えるシーンでは、女の子からの「好きな女性のタイプは?」との質問に照れ笑いを浮かべながら、「何ごとにも感謝の気持ちを持っている人。自分をサポートしてくれる家庭的な女性がタイプです」と回答。さらに、「帰国して、今やりたいことは?」という女性からの問いかけには「(アジアカップに向けた)代表合宿が12月29日から始まりますが、家族と一緒に温泉には行きたいなと。あと、すき焼きが食べたい。おいしい店があれば紹介してください!」と逆質問するなど、長友はファンとの掛け合いを楽しんでいた。
さらにイベント終了後の囲み取材でも「気持ちの面での低下は乗り越えました。むしろ、いい精神状態。サッカーが楽しいってことが今は一番です。走るのも楽しいし、何をやるにも楽しめないと意味がないんだと改めて感じます。サッカーが楽しくなかったのは初めてだったので。自分のサッカー人生を懸ける気持ちで臨んだワールドカップで、燃え尽きた部分があったのかなと。目標や夢が見えてこない状況も始めてでした。こういう自分もいるんだなということを感じたし、サッカーをやれる喜びを改めて感じています」と語り、「2015年はとにかく楽しみたい。ワールドカップの予選やアジアカップがあるからとか…今までは、『しなければいけない』ばかりでやってきました。それには限界があって、サッカーを単純にもっと楽しみたいなというのが、2015年のビジョンですね。とにかく今を楽しもうと思っています」と笑顔を見せた。
また、渦中のアギーレ監督についても「僕たちは信じてやっていくだけなので。選手はみんなそう思っています。ピッチに立つのは選手であって監督ではないし、まずはピッチに立つ選手が一致団結したいと思います」と穏やかに答えた。【東京ウォーカー】