世界に誇る日本の文化、温泉。古来より人々を惹きつける理由は、温泉につかったあと、心と体に良い変化が起きることが実感できるからだ。そんな温泉にせっかく出かけるならば景色も良いところを選びたい!温泉ジャーナリストののかたあきこさんと、温泉ライターの野添ちかこさんの2人に、東京都内から200km圏内で日帰りも可能な温泉を“絶景”に主眼を置いて選んでもらった。どの温泉も、そこでしかお目にかかれない絶景ぞろい。自然からの贈り物をたっぷり享受して、新しい自分を見つけよう。
■ほったらかし温泉(山梨県山梨市)
冬のベストシーズンには冠雪の富士山に出会えるほったらかし温泉は、JR山梨駅よりタクシーで約10分の場所にある。野添さんは「朝は日の出、昼は富士山、夜は満天の星と甲府盆地の夜景…贅沢な湯浴みが楽しめます。熱湯とぬる湯の浴槽があるのもうれしい心づかいです」とコメント。のかたさんは「世界遺産の富士山と対面し、甲府盆地を見下ろし星空を仰ぐ露天風呂は見事。日の出前から営業するため、朝日に染まる富士山も見られます」と絶賛する。富士山を正面に望む「こっちの湯」と、右手に富士山、左手に大菩薩嶺、眼下に甲府盆地が広がる「あっちの湯」など、男湯と女湯のそれぞれに各4つの風呂が設置されている。
■河津七滝 大滝温泉 天城荘(静岡県河津町)
伊豆最大級の河津大滝を眺めながら、河原の湯につかれる同所は、「映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地となった、滝を眺める豪快な露天風呂。豊富な自家源泉を持ち、極上の湯をかけ流しで楽しめます」と野添さん。伊豆急行河津駅より東海バスに乗って約20分の場所にある。源泉かけ流しの温泉パワーで心身共に“温泉の三養”を!
■赤沢日帰り温泉館(静岡県伊東市)
伊豆急行伊豆高原駅より無料送迎バスに乗って約15分の場所に位置する。太平洋に面した大露天風呂は、水平線まで遮るものがなく、スケール感あふれる眺望と圧倒的な開放感が楽しめる。マッサージやエステも併設している。のかたさんが「太平洋を見晴らし、伊豆半島ジオパークの海岸線を眺める露天風呂は最高。まるで海に浮かんでいるような気分になります。アメニティも充実しており女性に大人気の温泉です」と語るように、女性におすすめしたい温泉だ。
■明賀屋本館(栃木県那須塩原市)
JR那須塩原駅よりJRバスで約60分の場所にあるのは、創業300年の歴史がある川岸露天風呂。東日本大震災で新たな温泉が湧いたことにより、現在は2種類の泉質につかることができる。野添さんは「手が届きそうなほどすぐ横を流れる鹿股川の瀬音を聞きながら、開放感たっぷりの湯浴みが楽めます。塩分が濃い温まりの湯は、寒い冬にぴったりです」と語り、のかたさんは「渓谷の大自然に癒される特等席です。例年2月までは雪見露天になります。女性専用の渓谷露天風呂も誕生!」と教えてくれた。鹿股川沿いに並ぶ浴槽では、美しい日本の情景に心が洗われる。
■貝掛温泉(新潟県湯沢町)
貝掛温泉でも、風情ある雪見露天風呂で日本の美を堪能できる。同所は、JR越後湯沢駅より南越後観光バスで約25分。一面、雪に包まれた白銀の世界でつかる露天風呂は、まさに非日常の体験だ。「ここのお湯はドライアイや目の疲れなどに効果的です」と野添さん。江戸時代から“目に効く名湯”として知られている。
【東京ウォーカー】