東京都江東区の新たな観光拠点施設として「深川東京モダン館」が09年10月にオープンする。江東区は、国登録有形文化財となる旧東京市深川食堂(東京都江東区)の保存的活用について検討を進め、現在同建物の耐震補強・耐震工事を行っている。
旧東京市深川食堂は、戦後恐慌や関東大震災による貧困を救済するための民生食堂として、1932(昭和7)年に設立。1938年に「深川栄養食配給所」に、1943年には「都民食堂」となり区民の生活を支えてきた。しかし、東京大空襲(1945年)で被災し食堂としての機能を喪失。その後「亀戸公共職業安定所深川支部」「第3あすなろ福祉作業所」などとして利用されたが、06年に閉鎖された。
リニューアル後は1階が展示、物産販売などを行う観光拠点スペースに、2階が企画展示やイベント、講座などを開催するフロアになる予定だ。また、建物の歴史的な価値を生かし、一部をそのまま保存するスペースも残す。【東京ウォーカー/オオトウ アヤ】