座席から電車までの距離は最短で約2m。“ホーム目線”で中央本線や、特急あずさ、特急かいじの走行が楽しめる絶景プラットホームカフェが、秋葉原で営業中なのをご存じだろうか?
こちらの「カフェ&和酒 N3331」は、昭和初期まで存在した「万世橋駅」のホーム跡を改装して作られたカフェ。
商業施設「マーチエキュート神田万世橋」の2階に位置し、両サイドを線路に挟まれたテラス席が最大の特徴となっている。
「万世橋駅」とは、東京駅に先駆けて1912年(明治45年)に開業した駅。しかし、近くに秋葉原駅、神田駅ができるにつれ、乗客は徐々に減少していった。
そうして1936年(昭和11年)に、駅に併設する形で「鉄道博物館(交通博物館)」が開館し、1943年(昭和18年)には駅としての業務を休止した。
その後は駅舎も交通博物館に譲り、様々な車両の閲覧や運転シミュレーターが体験できる施設として、長らく愛されてきた。
2006年に、展示物が大宮の「鉄道博物館」に移され、施設は閉館となったものの、2013年に「マーチエキュート神田万世橋」が誕生し、再び日の目を見ることに。
その際、駅のプラットホーム部分に建てられたのが「カフェ&和酒 N3331」というわけだ。
元ホームだけあって、カフェのすぐ横には線路があり、多数の電車が通常速度で通過していく。
電車好きの男性はもちろん、子ども連れの家族や、万世橋に駅があった時代を知る年配者など客層も様々で、世代を超えた交流が楽しめるのも、このカフェの魅力といえる。
なお時間にもよるが、日中なら1時間に1回、5~6秒程度、カフェの両サイドを同時に電車が走るタイミングがあるので、その瞬間を狙って撮影するのも面白いだろう。【東京ウォーカー】