見渡すかぎりに広がる相模湾と、水平線に浮かぶ江の島、天気のいい日には富士山まで顔を出す。
そんな絶景を一望できる場所としておなじみだった、七里ヶ浜駐車場にあるファーストフード店が昨年秋に閉店。
この春、ハワイのローカルフードを気軽に楽しめるドライブイン、Pacific DRIVE-IN(パシフフィック ドライブイン)に大変身する。
「20年以上前から、ここで何かできたらなって思ってました」
今回の仕掛け人、トランジットジェネラルオフィス代表の中村貞裕さんはそう話す。彼が思い描いたのは、海を楽しむ人たちが集まる日常のワンシーン。
「絶景と大きな駐車場、湘南のサーフカルチャーが根付くこの場所は、僕の大好きなハワイのドライブインにぴったりだと思った。海から上がったサーファーたちが食事をしたり、サーフカルチャーや海辺の生活にあこがれる人が週末ドライブしにやって来て、景色を眺めながらゆっくり時間を過ごす。そんなライフスタイル・シーンがここにあったらいいなって」
billsをはじめ、話題の海外ブランドを数多く手がけてきた中村さんにとって、Pacific DRIVE-IN(パシフフィック ドライブイン)は久しぶりのオリジナル。
長年温めてきた理想を形にするため、最高のクリエイターたちが集まった。
「ハワイの雰囲気を出しつつ、この景色になじむお店にしたい。だからフードから店舗デザイン、グラフィックまで、湘南に縁のある方々にお願いしたんです」
インテリアは木目調でシンプルなデザインをオーダー。コーヒーは、辻堂の27 COFFEE ROASTERSがプロデュースする。さらには、SPECIAL PRODUCT DESIGNの “日焼けスヌーピー”グッズも登場!
多彩なメニューがそろうハワイのローカルフードは、「Double Sandwich(ダブル サンドウィッチ)」などで有名な、森戸海岸のW FACTORY(ダブル ファクトリー)が監修を担当。
イチオシは9種類のプレートランチ。「ガーリックシュリンプなど、ハワイのB級グルメとご飯を合わせた本場のプレートランチをこの店でも出したくて。波乗りを終えたサーファーにも、がっつり食べてもらえるようなイメージのものを用意しています」という。
店内やテラスもいいが、特等席は店の外にあるのだとか。
「僕はここ一帯を全部店だと思っていて、トランジット史上最大の店を作ってるつもり(笑)。全メニューテイクアウトOKなので、堤防に座ったり車の中だったり、好きな場所でこの景色と一緒に味わってもらいたいですね」
最後に、中村さんおすすめの楽しみ方を教えてもらった。
「湘南のサーフカルチャーを楽しんでほしいです。海に浮かぶサーファーたちを見てるだけでもおもしろい。サーファーの彼氏と車で来て、彼女はこのドライブインでコーヒーを飲みながら見守るとか。今後はドライブインシアターやサーフ関連のイベントなどもやりたいし、ゆっくり時間をかけて、すてきな場所にしていきます!」【東京ウォーカー】