【3/14(土)公開!】映画「風に立つライオン」に出演の石原さとみにインタビュー

関西ウォーカー

歌手だけでなく作家としても活躍するさだまさしの小説を、鬼才・三池崇史が映像化した映画「風に立つライオン」。大沢たかお演じる日本人医師・島田航一郎が、1987年スーダンの内戦により、心と身体に傷を負ったケニア人少年・ンドゥングと出会い、成長していく姿を描いた心に響く感動作だ。戦闘で負傷した人々が運ばれるケニアの赤十字戦傷病院で働く正義感の強い看護師・草野和歌子を演じるのは話題作への出演が相次ぐ石原さとみ。彼女に本作への思いを語ってもらった。

―手術現場に立つ真剣な姿や、負傷した孤児と笑顔で触れ合うシーンなど劇中では、さまざまな表情を見せる和歌子を演じてみていかがでしたか?

石原「三池監督はあまりテストをしない方なので、手術シーンなどは医療指導の先生の動きを一瞬で覚えて本番に挑みました。撮影中は毎日必死でしたが、振り返ってみると感情や言動が、自然と和歌子になっていました。私も彼女と同じようにケニアで必死に生きていたと思います」

―日本映画ではめずらしく本格的な撮影がケニアで行われました。異国の地での撮影で思い出に残っていることなどはありますか?

石原「ケニアには今回初めて行ったんですが、昔兄がアフリカに留学していたので、事前に現地の話を聞いて想像を膨らませていました。出発前は感染症予防の何度も注射を打つなど、不安なこともありましたが、現地では大沢さんといっしょに現地の子供たちと遊んだりして、とても楽しかったです。でも大沢さんがいないシーンの撮影などでは、子供たちの笑顔が少なくなる気がして、私も寂しかったですね」

―約2週間もの間ケニアに滞在していたそうですが、現地での生活で印象に残っていることはありますか?

石原「食事にウガリ(トウモロコシなどの粉を練ったもの)などをいただいたんですが、私の記憶が正しければ味付けが毎日同じでしたね(笑)。言葉で味を表現するのはすごく難しいんですが、現地の方と同じ食事をいただけてよかったですね。日本では食べる機会がないので、とても貴重な体験になりました」

―企画段階から本作に携わっている大沢たかおさんが、和歌子と同じ病院で働く主人公・航一郎を演じられていますが、初共演してみていかがでしたか?

石原「今回初めてお会いしたんですが、明るく楽しくて、本当に航一郎のような方です。ついこの前まで撮影をしていたこともあって、まだ航一郎として見てしまう部分がすごく多いですね。ケニアにはハエが多いんですが、撮影中の大沢さんはどんなにハエが飛んでいても集中力を切らさずに演技されていてすごいなって尊敬しました」

―では最後に「風に立つライオン」の撮影を振り返ってみていかがですか?

石原「撮影から公開まであっという間で、まだ撮影をしていたころの記憶が鮮明に残っています。現場の雰囲気はとても明るく、みんなが同じ方向を向いていて、本当にいい経験を積むことができました。先日の完成披露試写会に両親や、友人を呼んで観てもらったんですが、号泣してくれて、すごく嬉しかったです」

【取材・文=リワークス】

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