「音楽を続けられることが幸せ」MICHAELインタビュー

東海ウォーカー

「街」や「黒いブーツ~oh my friend~」などのヒット曲で知られ、2013年8月から活動を休止しているSOPHIA。メンバーの松岡充(Vo)と豊田和貴(G)の2人が結成した新バンド、MICHAEL(ミカエル)が、2015年3月25日(水)にファーストアルバムをリリースする。

そのプロモーションで名古屋を訪れた彼らに、現在の心境や最新アルバム、3月20日(金)からスタートするライブツアーについて話を聞いた。

─まずは、MICHAEL結成の経緯から教えてください。

松岡「19年間活動したSOPHIAは、メンバーの事情があって活動を休止しました。これは、ファンの人たちと同じく、僕たちにとっても青天の霹靂(へきれき)でした。そんななかで、ファンの人たちに対して僕らができることは“音楽を続けること”だと思ったんです。SOPHIAの5人でやりたいという想いを僕たちの根底に持ちながら、自分たちができる限りのことを能動的にできるように、MICHAELを結成しました」

─SOPHIAとの違いはありますか?

松岡「よく聞かれるんですけど、ぶっちゃけ何も変わっていないです。今まで培ってきたことを、そのままMICHAELに受け継いでいます。もちろんメンバーも含めてSOPHIAそのものではないけれど、気持ち的には変わっていません」

─そんなMICHAELは、2013年の年末に結成されましたね。そこから約1年間活動されて、いかがでしたか?

豊田「今は音楽を続けていられること自体が楽しいです。僕はSOPHIAのことが大好きですし、あのタイミングで活動休止にもしたくなかった。そのもやもやした気持ちと持て余していたパワーをMICHAELに注入できるので、最高ですよ。あとは松ちゃん(松岡)と続けられるっていうのも幸せですね」

松岡「それは僕も同じ気持ちですね。ジル(豊田)とはSOPHIA結成の前から一緒にやってきたから」

─ニコニコ超パーティーのステージに出演されるなど、活動の幅はSOPHIAのときよりも広がっているように見えます。

松岡「今まではイベントに少し出るくらいで、ほとんど単独ライブばっかりだったんですよ。ライブだけに集中するっていうのも僕らの美学ではあったんですが、やはり時代が変わっていく中で、リスナーと繋がっていく方法をリニューアルしていく必要があると思っているんです」

─後輩バンドとの対バンが増えているのも、そういった気持ちからですか?

松岡「そういう僕らの思いをまわりも感じてくれているのか、みんな声をかけてくれるんですよ。今まではあまり前例がなかったので、『ダメだとは思うんですけど……』って恐る恐るお誘いを受けます(笑)。『いや、全然オッケーですよ!すごく嬉しいです、ありがとう!』って感じでやっています」

─今回リリースするファーストアルバム「Archangel」は、どんな内容になっていますか?

松岡「実は前回のミニアルバム(「MICHAEL」)はMICHAELを結成して2週間で制作したんです。そのときはもちろん全力を尽くしましたが、2週間というのはアルバムを制作するには短すぎる時間。今思えば大切に扱ってあげられなかったその楽曲たちをもう一度レコーディングし直して、正式な形で残したかったというのが今回のアルバムの大きな軸です。さらに、結成から1年経過して、MICHAELの成長が伝わるような新曲を2曲収録しました」

─歌詞にも、おふたりのメッセージを強く感じました。

松岡「僕らの中でいろんな出来事があったからでしょうね。二人称やラブソングにはしているものの、自分が思ったことや当時感じたことを、そのまま曲や歌詞に反映しています。それこそ『SOPHIAが活動休止になった。さあどうする?』というときに思ったこととかね」

豊田「僕はメロディーメーカーとして、時代が変わっても色あせない美しいメロディーを作ることが根本にあるテーマです。今回のアルバムは、それがバランスよく形にできました。あとは、どんな楽曲を演奏していても、音楽ができる感謝と喜び、そしてみんなに対する愛を、ギターを通して表現しようと思っています。今回のレコーディングでもそれができて楽しかったです。何よりも、楽しい!」

─そのアルバム発売を記念して、3月20日に大阪からライブツアーがスタートします。

松岡「ライブでは、CDとはまた違った体験をみんなにもしてもらいたいし、僕らもそのライブを通して成長させてもらいたいと思っています。さらに今回は、僕らの音楽を待ってくれている人たちとより近いところでライブをして、深く濃く繋がりたい。そういう気持ちでライブツアーを組みました」

豊田「SOPHIAの活動中は、“俺はこのバンドで最後にしよう”という覚悟を持ってずっと本気でやっていました。それがまたもう1回、バンドができて、楽曲を作って、ライブができるなんて!……やっぱり幸せなことですよ。そういった気持ちを、ライブでも伝えていきたいと強く思っています」

─ツアーの名古屋公演は4月17日。MICHAELとしては初の名古屋ライブになりますね。

松岡「名古屋はずっと昔からライブをしてきたし、すごく近い場所だと思っています。SOPHIAとしてやってからは約1年半ぶりだから、すごく期間が空いちゃったな、っていう感じがします。そういう意味では、ようやくまた名古屋に来られるという喜びが大きいです。一生に1度のMICHAEL名古屋初ライブなので、人生を振り返ったときにもすぐ思い出せるような、印象的なライブにしたいです。SOPHIAのときに来てくれた人にも、初めてMICHAELを聴いた人にも、ぜひ遊びに来ていただきたいなと思っています」

【東海ウォーカー】

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