今年もプロ野球が開幕!人気面で今もっとも注目されている球団が広島東洋カープだ。2014年には「カープ女子」の存在で世間を賑わせたうえに、オフシーズンに黒田博樹投手(40歳)が男気溢れる復帰劇を見せたことで“男子ウケ”も頂点に!
いよいよ全国的にブームが拡散し、本拠地のマツダスタジアム年間指定席は初の完売。一般チケットも手に入りにくい状況だとか。
この現象を押さえておけば、今年のプロ野球観戦もグッと味わい深くなるはずだ。なんといっても、今年のカープの主役は黒田投手。
オフシーズンに米メジャー球団からの約20億円ともいわれるオファーを蹴り、約4億円(推定)で8年ぶりに古巣の広島東洋カープと契約した。
誰も予想できなかった選択は、日本中を騒がせた。3月29日の東京ヤクルトスワローズ戦では復帰後初登板初勝利を飾るなど、早くも期待通りの活躍を見せている。
カープといえば、最近では豊富な球団グッズにも注目が集まっている。中でも毎年ファンの間で話題となるのは限定Tシャツだ。
今季は、2月16日に復帰会見を行った黒田投手を象徴するフレーズ「一球の重み」がTシャツ化され、翌17日に3日間限定で販売。瞬く間に完売した。
また、今年新たに加わった約330種類ものグッズの中には、笑いを誘う珍品もちらほら。広島銘菓のもみじ饅頭を全面にプリントしたキャップや、梅干し柄のトートバッグなど、“個性的すぎる”アイテムに好奇心を刺激されること請け合いだ。
2014年に脚光を浴びた「カ―プ女子」ももちろん今なお増殖中。今期はマツダスタジアムの「ホームランガール」に、過去最多となる209人が応募。
また、新たに発売されたアパレルブランド「スピンズ」とのコラボパーカーは、初回生産分が即完売した。
しかし、女子人気が高いからといって、ミーハーな「にわかファン」ばかりかと思ったら大間違い!いわゆる「カープ女子」の中には、各選手の出身高校やプライベート情報も把握した、男子ファンにも一目置かれるマニアが多い。
なかでも、女優のうえむらちかは、8年ほど前からカープを熱烈に応援している“ザ・リアル”として知られている。フリーペーパー「月刊ホームラン」や自身のブログで4コママンガを連載する傍ら、2014年も30試合以上ものカープの試合をスタジアムで観戦するなど、のめり込み具合は相当なものだ。
筋金入りの彼女に、女性向けでない、男性初心者でも広島カープにハマれるようなおすすめのトピックスを聞いてみた。
まずは、今年注目すべき選手。うえむらが挙げたのは、黒田でもマエケンでもなく、今季ドラフト1位で入団した野間峻祥選手と、同じく若手有望株の鈴木誠也選手だ。
「共に走攻守を兼ね備えた逸材である2人は、一番打者とライトのポジションを巡るライバル同士。他の打順やポジションは概ねスタメンが固まっているだけに、今季の鍵を握る2人だと思います」。
ちなみに、野間の背番号37は、若き日の緒方新監督が背負っていた背番号。そして鈴木は、“天才打者”前田智徳の背番号51を継承している。
どちらの“二世”が定位置を掴むのか、ミドルエイジの野球ファンには味わい深い争いなのである。
では、その選手たちが躍動する姿が見られる球場に目を向けてみよう。
マツダスタジアムは他球場より傾斜が低く設定されているため、どの席からでもゆったりと観戦できるのが特徴だ。ソファ席や座敷など、特別感たっぷりの座席が多いことでも有名だ。そう、女子をデートに誘いやすいのだ!
「意中の女の子がいて、労力を惜しまないというのなら、断然『寝ソベリア』がおすすめです。シートに寝ながら観られるので、野球観戦が初めての女の子でも楽しめると思います」とのことだ。
また一方で、珍品が多数ラインアップするカープグッズの中での今年のイチ押しは「カープ3色ボールペン」(500円)だという。
「発売してすぐに品切れになり、今ようやく再販されたのですが。ペン先の太さが違うだけで、3色すべてが赤。学校の先生しか喜ばないんじゃないだろうかという、その思い切った企画力に心奪われました」。
今季は一部の試合で、相手チームを応援するための赤いグッズを配布するというカープ。なにかと型破りなスタンスでプロ野球界を盛り上げている。
そして最後に、自ら「ブッキュレーター」を名乗るほどの読書家でもあるうえむらに、初心者が読むべきカープ関連本を聞いた。
「先日、広島本大賞を受賞した坂上俊次さんの『優勝請負人』(本分社)は、ぜひ読んでほしいですね」。スポーツアナウンサーの坂上さんが、広島ゆかりの指導者を取材したノンフィクション作品だ。
「カープの畝龍実(うねたつみ)コーチや、元投手の佐々岡真司さんが登場するので、指導者から見たカープの世界に分かりやすく入っていけるはず」。
9人のインタビュアーの中には、広島出身で青山学院大学陸上部を箱根駅伝優勝に導いた原晋監督の名前も!
広島東洋カープだけでなく、各界を賑わせている“広島人”の熱さを学んで己に注入してほしい!【東京ウォーカー/記事提供=週刊ジョージア】
※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです