不定期に開催されている四谷3丁目でのバー公演で知られる劇作家の根本宗子。本公演となる、月刊「根本宗子」第10号「もっと超越した所へ。」が下北沢・ザ・スズナリで開幕した。舞台出演と脚本提供のみならず、今年は映画監督にも挑戦し、雑誌連載もスタートしている。
「今回の作品タイトルは、いろいろな角度から“幸せ”を見ようと目を凝らした結果、これに行き着きました。幸せを手に入れるには私が超越するしかないなと。4人の女子がもっと超越した幸せを手に入れる話になっています」。
ちょっとダークなストーリーが多い印象のある根本の舞台だが、今回は様子が違うようだ。キャスティングの決め方にもこだわりがある。
「今回、女優は4人だと決めていたので、ずっと一緒にやっている梨木智香さん、大竹沙絵子さん、あやかちゃんにお願いしました」。
そこからバランスを考えて男優を選んだそうだ。特に、「虚構の劇団」の小沢道成には絶対に出演してほしかったとのこと。
さらに、「川本成さん(「時速246億」)は台詞に重みがあります。人としての温かさがにじみ出ています」と続ける。
他の役者については、「猪股和磨さんは私の中で得体の知れない役者さんで、土屋シオンくんは“ダメな人”を演じさせたらピカイチ!」と熱く語ってくれた。
根本の舞台ではおなじみの女優陣に、強力な男性メンバーが加わったことでさらに盛り上がりを見せている。
「演劇は生で観ないと意味がないと思います。その時にしか観られない儚さがあるんです」と、演劇の魅力について力強く語ってインタビューを締めくくった。【東京ウォーカー】