関東学院大学×横浜ウォーカーのコラボイベントとして開催されている生涯学習講座「横浜学」。6月14日、第13回となる講義が開催された。テーマは「横浜とダンス」だ。
「横浜」と「ダンス」。一見無関係に思えるこの2つのつながりについて、歴史的見地や教育における役割など様々な観点から講義は進められた。最初に登壇した鶴見歴史の会の齋藤美枝先生が教えてくれたのは、鶴見区の花月園にあった日本初の商業用ダンスホールについて。1920(大正9)年開業のこのダンスホールは、ダンスは健全な知識人の趣味であると大流行したという。ここから誕生した文学作品や、ここから広がっていった横浜のジャズ文化などの紹介を通して、ダンスホールが横浜の文化史において果たした役割を解説してくれた。続いて横浜国立大学教育人間科学部教授の高橋和子先生が、舞踏家、大野一雄が横浜で行っていた、ダンスを取りいれた教育の理念について講義。自らの内面と向き合わせ、自発性を引き出すダンス指導法は、今の時代にも十分に通じると高橋先生は語る。最後は『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2015』総合ディレクターの佐藤まいみ先生による、同イベントの見どころ紹介。港や町を大々的に借景してのダンスフェスティバルは横浜だからこそ実現できたと、イベントにかける熱い思いを垣間見せてくれた。いずれも興味深い講義に約100人の受講者は、メモを取りながら熱心に聞き入っていた。
次回は「横浜と写真」をテーマに8月上旬に開催する。