戦後70年企画!福岡の人気劇団がタッグを組んだ舞台

九州ウォーカー

8月4日(火)から8月30日(日)まで、甘棠館(かんとうかん)Show劇場(福岡市中央区)で「奪われた手紙~福岡民間検閲局~」が上演される。同作は、福岡で長く活動している人気の二つの劇団「ギンギラ太陽’s」と「劇団ショーマンシップ」が、戦後70年を節目にタッグを組んだ舞台で、6月に公演した「天神開拓史」に続く第2弾。

戦後70年プロジェクトとしてタッグを組んだ、ギンギラ太陽'sの大塚ムネト(写真左)と劇団ショーマンシップの仲谷一志(同右)


題材となるのは、第ニ次世界大戦後、博多の街に実在した“民間検閲局”。GHQ管轄の下、個人宛の手紙を検閲をしていた同機関と、そこで働く若者の苦悩を描いた物語となっている。

脚本はショーマンシップの生田晃二、演出は同劇団座長の仲谷一志とギンギラ太陽主宰の大塚ムネトが共同で担当。

【写真を見る】1945年から4年間、博多奥堂町に設置された“福岡民間検閲局”を舞台化。演出は、大塚と仲谷が共同で担当した


お互いの印象を聞いてみると、仲谷座長は「ギンギラのスタンスは突き抜けている。大塚さんは、非常に柔軟でいい俳優。演劇偏差値も高く、考えを具現化するのがとても上手。今回の戦後70年企画は、テーマが重かったので、できるだけお客さんに近い立場でやりたいと思った時に、ギンギラと一緒にやりたいと思った」と語り、大塚主宰は「ショーマンシップは、座長の下にずっとついている人たちなので、俳優の応用力がすごい!まさに劇団の強さだと思う」と尊重し合う、まさに相思相愛の二人。

実際の稽古について、仲谷は「二人で演出することによって、リセットが早い。同じ目的意識があるので、細部に関しても稽古場で作り直したり、ばっさりカットしたり(笑)」。大塚は「すごく濃密な稽古が積めている。今までにない作品が、着々とできていると体感している。僕も稽古場では結構言う方なので、辛辣に聞こえることもあると思うけど、いいものを作ろうとしている目的は一緒」と、とても楽しそうに話す。

戦争がテーマだが、決して何かを決めつけるとかではなく、表現者だから、それを演劇として物語として伝えたかったと語る二人。せっかく一緒にやるのならと、お互いの意見をどんどん出し合って、刺激を受け合いながら、舞台を作り上げているという。

また、日替わりゲストも超豪華!西田たかのり、BUTCH、ゴリけん、劇団あんみつ姫とまと座長、コンバット満と、福岡の有名人がズラリと顔をそろえる。1カ月のロング公演のため、途中で演出が変わる可能性もあるそうなので、前半と後半、二回観に行くことをおすすめしたい。【福岡ウォーカー】

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