「犬の十戒」をご存じですか?
愛犬家の皆さまは、飼い犬と約束を交わしたことがありますか?犬を飼うということは、最期をみとるまで、責任を持つということです。
愛犬家の間で広く知られている「犬の十戒」という作者不明の詩は、犬を飼う前の10の誓いをつづった内容で、飼い主になるための心構えが記されています。
夏休みの読書感想文に最適!
今回は、この「犬の十戒」を基に書籍化、映画化され、ベストセラーになった「犬と私の10の約束」(角川つばさ文庫)を紹介したいと思います。
本書は犬との10の約束が、それぞれ約束の内容に沿って進んでいきます。犬を飼いたいという娘の“あかり”に、母親は犬との10の約束をさせるのですが……。
犬とともに過ごした12年間、あかりは様々な出来事を乗り越えながら、犬との約束を全て果たすことができたのでしょうか。
飼い犬をモノのように扱い、いとも簡単に捨ててしまうのは、飼い主の知識不足が原因の一つだと考えています。
本書では、愛犬との付き合い方はもちろん、あかりの心の機微がていねいに描かれていて、夏休みの読書感想文にもおすすめの一冊だと思います。
また、犬を飼いたい人や、愛犬家へのプレゼントとしても喜ばれそうですね。今や、15歳未満の子供のいる家庭よりも、ペットを飼っている家庭の方が多いという時代。一家に一冊あれば、ふとしたときに手に取って、改めて10の約束を確認できますね。
本書の“10の約束”は読んでからのお楽しみとして、“林敬子と犬の10の約束”も参考にしてみてください。今日からあなたも愛犬との10の約束を始めてみてはいかがでしょうか?【東京ウォーカー】
「林敬子 犬と私の10の約束」
1.わたしが大きくなっても、子犬のころと変わらず、かわいがってください。わたしはあなたの心の友になり、今度はあなたを支えます。
2.わたしはあなたの長い人生の、ほんのひとときしか生きられません。お留守番ばかりだと悲しいです。できれば、あなたの心と時間の余裕があるときに、わたしを飼ってほしいのです。
3.同じ場所でじっとしているとストレスがたまってしまいます。あなたと毎日お散歩することが、何よりの楽しみなのです。
4.わたしを怒る前に理由を考えてください。わたしは理由もなくわがままな行動はとりません。わたしがすることは、全てあなたへのシグナルです。どうか気付いてください。
5.他の犬にはできることが、わたしにはできないからといって、叱らないでください。わたしたち犬もそれぞれ性格や能力が違うのです。わたしに合った訓練をしてください。
6.わたしと一緒に暮らすには、ワクチンや定期検診などお金がかかります。病気になったり、年老いたりするともっとお金がかかります。それを知ったうえで迎え入れてほしいのです。
7.わたしはあなたとはぐれてしまうと生きていけません。保護されたとき、予防接種済票や鑑札、連絡先がわからないと殺処分されてしまうかも……。もしものときのために、予防接種済票や鑑札、マイクロチップを付けておいてください。
8.あなたの家族で、もし誰かが反対しているなら、わたしを無理に飼わないでください。この先お別れすることになるかもしれないからです。
9.わたしが病気になったり、年をとったりして、お世話が大変だと感じても、どうか見捨てないでください。不安なときこそ、あなたに側にいてほしいのです。
10.最期のときは、あなたと一緒にいさせてください。大好きなあなたの腕の中で、幸せを感じながら安らかに眠りたいのです。そして、わたしとのお別れがつらかったからといって、「もう二度と飼わない」なんていわないで。わたしを愛してくれたように、悲しい思いをしている仲間たちを愛してあげてほしいのです。