“肉筆浮世絵展”が福岡で開催!18禁の展示室も設置

九州ウォーカー

葛飾北斎、喜多川歌麿、歌川広重など、人気浮世絵師の肉筆画を展示する特別展「肉筆浮世絵の世界」が、福岡市美術館(福岡市中央区)で、8月8日(土)から9月20日(日)まで開催される。

世界に一枚だけの浮世絵


酒気を帯びてこめかみを押さえ、三味線箱に伏せる芸妓の全身が、画面の対角線上に大胆に配置された、葛飾北斎「酔余美人画」。展示期間は8月22日(土)から8月30日(日)まで


浮世絵というと木版画による「錦絵」のイメージが強いが、筆で描く「肉筆画」(肉筆浮世絵)も多くの浮世絵師によって制作されていた。

菱川宗理「見立六歌仙図」は、六歌仙に見立てた、当世風の美女が描かれている。髪型や化粧などによって女性の身分や年齢に変化がつけられているのも見どころ


「綿絵」が彫師、摺師との共同作業で完成されるのに対して、「肉筆画」は最後のひと筆までを浮世絵師が完成させる一点物の絵画。浮世絵師の力量が余すところなく発揮されているのだ。

同展では、約70人の浮世絵師が描いた美人画、風俗画など、約170点に及ぶ作品が展示される。

オトナのための浮世絵


浮世絵春画の大家といえる磯田湖龍斎の、細緻な描写と美麗な彩色を伴う豪華な春画。炬燵(こたつ)を横にした交わりを描いた「炬燵図」


会場内には「春画展示室」を別室として設置(18歳未満入場禁止)。これまで、ほとんど公開されてこなかった春画を日本の公立美術館として初めて展示する。

性の営みを描いた春画は、庶民から宮中まで幅広い層に愛されてきた浮世絵のジャンル。今回は約30点(約180図)が展示される。

絵師たちの生々しい筆跡(ふであと)が創り出す浮世絵の新しい世界観は、初心者でも上級者でも魅了されそうだ。

また、着物や浴衣を着て来場すると、当日でも前売り券料金で入場できるサービスがある。カップルや夫婦、友人と一緒に、浮世絵の世界に浸ってみては?【福岡ウォーカー】

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