8月21日(金)、京都市役所で京都市の門川大作市長と株式会社KADOKAWA(以下KADOKAWA)の松原眞樹社長による「連携と協力に関する協定」の締結式が行われた。
KADOKAWAでは地域活性化の取り組みと連携し、コンテンツのマルチ展開を進めるとともに地域を世界市場に発信し、新たな事業とする「クールリージョン(地域)」戦略を推進、すでに秋田県で取り組みを行っている。今回の協定は従来から「関西ウォーカー」や「京都マンガ・アニメフェア(以下京まふ)」などで京都市と連携してきたKADOKAWAが、コンテンツ関連だけでなく、さらに踏み込み、包括的に連携していきたいと同市に呼び掛けて実現した。
この協定には豊かな歴史と文化に加え、マンガの拠点や映画、ゲームなどの歴史や地域資源が豊富な京都市と、膨大なコンテンツと発信力、メディアを持つKADOKAWA が連携することにより、新たな娯楽や文化の創造・発信を目指し、京都が様々な分野で培ってきた蓄積を学び、新たな価値創造を目指すなど、様々な意義がある。
門川市長は「この協定締結をきっかけに、多彩な分野での連携が深まり、創造的な活動ができるのでは。世界に観光人気都市一番という評価を継続していくためにも、KADOKAWAの力と融合し、京都の文化や1000年を超えて伝わってきたあらゆるコンテンツを総合的に生かしていきたい」と期待を寄せる。
KADOKAWAの松原社長も「期待に添えるようあらゆる力を総動員して、京都のみならず、日本中の文化、コンテンツ、若者の新しい文化の発信に貢献していきたい」と意欲的だ。
KADOKAWAと京都市では今後、京都コンテンツの創造、深化、魅力発信や文化振興に関すること、観光振興、その他地域活性化に関して企画、展開していく。
京都市とKADOKAWAのコンテンツプロジェクトとして、現在予定されているのが「RIMP-A NIMATION 琳派400周年×『NEWTYPE』30周年記念琳派オマージュ展」。琳派の技巧デザインを生かしながら、アニメのキャラクターなどとコラボするという、前代未聞の展覧会で、9月19日(土)から京都国際マンガミュージアムで開催される。こうした企画展はさらに継続して実施される。そのほか、関西ウォーカーを活用した京都情報の発信促進やKADOKAWA Contents Academyとの連携による京まふ漫画賞の海外展開の推進なども。
圧倒的な文化的コンテンツを有する京都市と、強力な発信力を持つKADOKAWAのコラボレーション。新たな文化の誕生とさらなるグローバルな発信に期待がかかる。