ペットを売らないペットショップ
「ペットショップ」という言葉から皆さまはどのような光景を思い浮かべますか?
動物が好きなわたしは、幼いころからペットショップと聞いただけで、様々な生き物が展示されている光景を思い浮かべてはワクワクしたものです。
子犬や子猫、ハムスター、ウサギなど展示されている生き物が買える場所、そんなペットショップが今、少しずつ変化しているんです。
今回、ご紹介する「chou chou(シュシュ)岡山店」は、そんなペットショップの一つ。同店では2015年から、生体販売をやめて、保健所などから引き取った保護犬の譲渡に方針を変えました。これまで、生体販売用に子犬や子猫を展示していたショーケースには、現在保護犬が預けられています。
保護犬たちは、おいしいごはんに毎日のお散歩、店員さんの愛情を受けて元気いっばい!みんなとってもいい顔をしています。
生体販売をやめて、保護犬をお譲りします――。そんな斬新な試みのきっかけは、飼い主の意識の変化に気づいたことだとか。
「気が付けば、わたしの周りには保護犬や、保護猫を飼っている方ばかり。そんな現状に驚いたと共に、お客さまをはじめ、ペットを飼う方たちの意識が変わってきています」と語るのは、シュシュ岡山店の責任者である澤木崇さん。
生体販売をやめることは、お店にとって死活問題のはず。澤木さんは、「年間約3000万円のマイナスになるだろう……、それでも、このような試みは意味があることだと思う。その分、物販に力を入れています」とのこと。その言葉の通り、トリミングやネット通販を行っている他、店内にはこだわりのドッグフード、バースデーケーキ、おしゃれな洋服やリードなど、ペットに必要なものは全て取り揃えています。
こだわりのペットフードが豊富!
ペットの食に関しては特に力を入れていて、地元岡山県のメーカーはもちろん、手作り食、療法食、店内で販売しているドッグフードの粒の大きさや形も確認できるサンプルの展示といった、こだわりよう。
商品についても、飼い主の立場に立って一つ一つ時間をかけ、丁寧に分かりやすく説明をしてくれて、わたしは愛犬家として、ペット用品が必要な際には、ペットと飼い主の気持ちを考えてくれているシュシュさんのようなお店から購入したい!と思いました。
時代とともにペットを飼う人達の意識が変わり、ペットショップも新しい形へと変化し始めています。
飼い主の変化にいち早く気づき、お店の体制を変えていく、そんなペットショップが今後増えていくことを飼い主たちは望んでいるのではないでしょうか。【東京ウォーカー】