10月15日、毎年春に公演される『都をどり』の会場として有名な祇園甲部歌舞練場(京都市東山区)で、京都国際映画祭のオープニングセレモニーが開催され、レッドカーペットには、桃井かおりや内田裕也、仲代達也、トリンドル玲奈、蛭子能収、超特急など、多くの芸能人が登場。華やかな幕開けとなった。
「京都映画祭」からその伝統と志を引き継ぎ、昨年から装いを新たにスタートした同映画祭は、「映画もアートもその他もぜんぶ」をテーマとして対象分野を広げ、「全世界に向けて発信」し「未来へとつながる」映画祭を目指している。
オープニングセレモニーでは、同映画祭のアンバサダーを務める桃井かおりが登場。京都についての思いを聞かれ、「京都は仕出しの人までプロの人ばっかり。このプロを無くなさいようにしないといけない。この映画祭が盛り上がっていい映画祭になって、いい映画、いい人材を生みだし、守って頂ければいいなと思っています」とコメントした。
また同セレモニーでは、京都映画祭から引き継がれ、日本映画の発展に寄与した後進映画人を表彰する「牧野省三賞」と、昨年新設され、国際的な活躍を期待される俳優を表彰する「三船敏郎賞」が発表された。「牧野省三賞」には、映画スクリプターの野上照代さんが、「三船敏郎賞」には、仲代達矢さんが受賞。野上照代さんのお祝いVTRには、吉永小百合さんがスクリーンに登場し、会場内からどよめきが起こった。「毎回必ず(私が出演する)映画を観てくださって。(そうやって)観て頂くということが、私の励みになっております」と野上さんへお祝いのコメントを送った。
映画祭は、10月18日(日)まで開催され、京都水族館や藤井大丸、元・立誠小学校などさまざまな場所が会場となる。また上映作品には、「よしもと新喜劇 映画『西遊記』」といった娯楽映画から、公開当時カットされた部分をすべて再現した問題作の「A2 完全版」まで、多彩な作品がラインナップ。アート作品でも、絵画・墨絵やフィギュア、名作の小道具で使用された貴重な刀剣の展示など、バラエティーに富んだ作品が展示される。
【取材・文=関西ウォーカー編集部】