話題の「相席屋」で運命の人を探してみる

東京ウォーカー

クリスマスは恋人と過ごすもの――そんな間違った考えを誰が日本に持ち込んだのだろうか。本場では家族みんなで過ごすアットホームなイベントなのに!そうは思うものの、やっぱり独り身には人恋しい季節。クリスマス前のこの時期、初対面の人と相席して出会える居酒屋が特に盛り上がりを見せているという情報をキャッチ。取材と称して、ちょっと様子を見に行ってみた。

まずは入店!


渋谷のとあるビルの大きな看板を目印にやって来たのは、相席屋渋谷店(2号店)。相席屋は全国に61店舗を展開中だが、若者の街・渋谷には2店舗があり、出会いのチャンスは2倍だ。店内に入るとそこには半個室の席がずらっと並んでいる。くっつき過ぎず離れすぎず、絶妙な距離感が恋には不可欠ってことだろうか。

店内は初対面でも気軽に話しやすいオープンな席から、ソファが並んだ個室席までさまざまな席が用意されている。初心者はフランクな雰囲気で話せる開けた席の方がおすすめ


ドキドキのコーディネートタイム


今回取材をお願いしたのは、相席屋は初めてだというジュンヤ君、カズキ君の男性2人。相席屋は一人では入店できないので、友達を誘い合わせて来るのが鉄則。スタッフが客の年齢や服装を見て、テイストが近い異性の客をコーディネートしてくれる。常連になれば、店長に好みのタイプを伝えるのもありだとか。「あ~緊張してきた~」「どんな子が来るんだろ~」と早くもソワソワしてきた2人でした。

【写真を見る】今回の体験者はジュンヤ君(左)とカズキ君(右)。相席相手がコーディネートされるまで席で待機。利用時間は始まっているので先に料理やお酒を楽しんでいてもOKだ


ついに出会いの瞬間!


待つこと数分。ついに女の子が登場!「チハルです!よろしく~」「リナです。よろしくお願いしまーす」。かわいい子を前に男子組の表情が緩みまくる。ちなみに相席屋では男性は30分ごとに料金を払い続ければ店が開いている限りいつまでもいられるし、女性はなんと食べ飲み放題がタダ!この子たち、超お得。

第一印象がイマイチだと、その後の会話も気まずい雰囲気になりかねない。出会いの時には何より最初のあいさつが肝心。自分をアピールできるお決まりのあいさつがあれば完璧!


さあ、乾杯しよう


ひと通りあいさつを済ませたら、お酒を持ってこよう。料理はブッフェ台から好きな物をチョイス、お酒は自分で注ぎ放題、というのが相席屋スタイルだ。メニューを待っている間のちょっと気まずい時間がないのがうれしいところ。出会ったばかりの緊張感を吹き飛ばすには、やっぱりこれ。「かんぱーい!」

生ビールはもちろん、ハイボールや焼酎、ワイン、日本酒、女子にうれしいカクテルやサワー、果実酒など、お酒のバラエティも豊富。泥酔は禁物だが、程よく酔って場を盛り上げよう!


より取り見取りのブッフェ


「乾杯しなきゃ!」とあせって料理を忘れることがなきように。料理は洋食から和食、スイーツや駄菓子まで豊富にそろっている。メニューはほぼ毎日変わっているらしい。なかでも目を引くのが、甘い香りを放つチョコレートファウンテン!女子組の目の色が変わり、次々とマシュマロをチョコレートに投入しては皿に盛っていく。

ブッフェ台を見てテンションが上がる女の子たちだが、料理やスイーツに夢中でお箸やフォークなどを忘れがちな子も。さりげなくカトラリー類を持って行ってあげると株が上がるかも?


戦略も大事


対する男子組はがっつり系の居酒屋定番メニューがメイン。「みんなで分けられるものを選んだんですよ。接点がないと話しかけづらいし…」とカズキ君。穏やかそうに見えて意外と策士。この一期一会の相席の場では、少しでも自分に興味を持ってもらおうとみんな試行錯誤するのだ。

ブッフェではいろいろな料理を少しずつ食べられるよう小分けにできる皿が用意されている。盛りすぎて食べきれずに残してしまった…なんてことのないよう気をつけて


ゲームはマストアイテム


しかしそんな戦略も不要になるアイテムがコレ。子供のころによく遊んだ懐かしのゲーム…これは相席の場を盛り上げる力を持つ必須アイテムなのだとか。ブッフェ台の上に用意されていて、無料で借りられる。カズキ君は黒ひげ危機一発、ガオガオパニック、罰ゲームトランプをチョイスして、盛り上がりを狙う。

無料貸し出しできるゲームのほか、ロシアンたこ焼き、お仕置きビスケット、スパルタナゲット(各1個107円)の有料ゲームもあり。場が盛り上がってきたら試してみて!


やっぱり目立ちたい!


「えー!懐かしいー!」「やろやろー!」。ゲームを持ち込むとすぐさまテンションが上がるチハルちゃんとリナちゃん。みんな料理やお酒よりゲームに夢中。ジュンヤ君が選んだのは黒ひげ危機一発。誰が当てても盛り上がるこのゲーム、この場は一発当てて注目された者勝ちだ。剣を刺そうとするジュンヤ君に「当てるなよ」という視線を送るカズキ君…。

黒ひげ危機一発やガオガオパニックで負けたら罰ゲーム、なんて遊び方もあり。場が盛り上がるように、いろいろなグッズを組み合わせて遊んでみよう


ゲームの効果てきめん?


すぽーんっ!「うわ―――!」「きゃ―――っ!」。ジュンヤ君、ビンゴ!ちょっと悔しそうなカズキ君。でも心なしか、みんなでいっせいに大声を出したら一体感が生まれたような…これ、距離が縮まったってことだろうか。お酒が進み、会話のテンポが上がっていく4人。「ジュンヤくんポテトあげる~」「ありがと~」「カズキくん、ビールのお代わりいる?」「いるいる!」。これは、いい感じなのでは?

みんなで一緒に大笑いすれば調子も上がってくるというもの。人に楽しんでもらうには、まず自分が思いっきり楽しんでみることを心がけよう


連絡先をゲットしよう!


程よく満腹になり、ゲームもやりつくした。今こそ連絡先ゲットのタイミング!みんなでスマホを持ち寄ってLINEふるふる。「既読スルーしないでよ~?」「しないよ!っていうか、電話するから!」「ほんと~?」。なごやかな雰囲気のままその場は解散。しかし、相席屋はこれで終わりではない。せっかくの出会いを今後に生かすためには、翌日の「昨日はありがとう」LINEが鍵となる。

連絡先の交換は盛り上がったタイミングが狙い目。もちろん無理に聞くのはナンセンスなので、空気を読み「ここだ!」というチャンスで仕留めるべし!


翌日。女子組にLINEした男子組は何度かメッセージのやりとりに成功したが、その後既読スルーが続くように…。「今回は見つけられなかったけど、次こそは!」とカズキ君。「もっと積極的にいった方がよかったのかな」とジュンヤ君。運命の人との出会いを夢みて、彼らの相席屋ライフはまだまだ続きそうだ。【東京ウォーカー】

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