九州各県から直行便が就航している韓国。すでに、複数回渡韓経験があるというリピーターも多く、もっとも身近な海外である。景福宮(キョンボックン)や明洞(ミョンドン)、東大門(トンデムン)、南大門(ナンデムン)など、代表的な観光スポットには一通り行ったことがあるという人におすすめのスポットを3カ所紹介する。
西村(ソチョン)
かつての朝鮮王朝の王宮であった景福宮の西に位置し、現在でも多くの韓屋が残り、近年注目を浴びているスポット。昔ながらの建物をそのまま利用している美術館、ギャラリー、カフェ、雑貨店などが点在していて、歩いて巡るだけでも十分楽しめる地区だ。最近では、ドラマやCMなどの撮影地として使用されることも多く、韓流ドラマで見たことのある風景に遭遇することもあるかも!?
そんな西村で、立ち寄ってほしいのが通仁(トンイン)市場。庶民的な雰囲気が漂うこの市場で、今話題となっているのが“お弁当カフェ”。市場の中央にあるインフォメーションセンターで、銭(1枚500ウォン)と弁当ケースを購入。それを持って市場を巡り、好きなおかずを詰めていき、自分好みの弁当を作るというものだ。
おかず1品につき、1~3枚の銭が必要。市場の中には、80軒ほどの店が並ぶが、そのうち24軒でおかずを買うことができる。2012年にスタートしたこのシステムは、年々客が増え、いまでは平日は300~500人、週末は1000人ほどが訪れる人気のスポットとなっている。
カロスキル
ソウルの南部・新沙(シンサ)にあり、韓国の若者やセレブに人気のオシャレスポット。街路樹通りという意味のカロスキルには、銀杏が並ぶメインストリートを中心とし、小路や路地裏にまで、ファッションブランドの店舗やセレクトショップ、カフェや飲食店が並んでいて、観光客からも人気が高い。
このカロスキルに2015年夏にオープンしたのが韓国の大手化粧品メーカー「SKIN FOOD」のコンセプトストア&カフェ。3階建ての建物で、1階にはコスメを中心とした商品が並び、2階がカフェ&フードショップ、3階はテラス席と、カフェで提供しているフルーツなどを栽培しているビューティーガーデンとなっている。
SKIN FOODは韓国国内をはじめ、日本やアジアをなど約1000店舗展開しているが、同店でしか買うことができないオリジナル商品があるため、それを目的に訪れる客も多い。
仁川(インチョン)
国際空港がある都市として日本人にもなじみがある仁川広域市。経済自由区域に指定されており、ソウル、釜山に続いて韓国で3番目に人口が多く、近年発展が目覚ましい地域である。
なかでも松島(ソンド)地区は、高層ビルや近代的な建築物が多く建ち並び、未来都市として国際的に注目されている。特に「松島セントラルパーク」は、韓国国内はもちろん、海外からの観光客にも人気のスポット。海水を利用して作られた人工水路が流れる公園で、水辺には緑があふれており、バーベキューやキャンプなどをすることができる。
また水路には、水上タクシーが運航していて、都市景観を船から眺めることができる。特に夜は、ライトアップされたビル群が、昼間よりさらに近未来的な雰囲気となり、観光客を楽しませてくれる。
今回紹介した3カ所は、いま韓国国内でも注目されている新しい観光名所。いつもの定番スポットとは少し違う旅を求める韓国リピーターに、ぜひ訪れて欲しい。
また、韓国では、「百済歴史遺跡地区」が2015年7月にユネスコ世界文化遺産に登録された。公州(コンジュ)や扶余(プヨ)など百済時代の古都や、公山城(コンサンソン)など、歴女にはたまらないスポットも点在している。ソウルからは約2時間ほどかかるが、足を伸ばしてみるのもおすすめだ。【福岡ウォーカー】