松山ケンイチ、青森のヘンテコ青年の初恋を熱演!2

関西ウォーカー

インタビューの続き

─もし実際に、身近なところに陽人みたいな人がいたら、どうしますか?

「うーん…会ってみないとわかんないですね。僕の中にも陽人みたいに子どもっぽいところもあるので、そういう人が2人いるってだけで周りの人はすごく迷惑するんじゃないかなと思います(笑)」

─確かに、陽人は自分で作った売り物の野菜を人に投げつけたりだとか、麻生久美子さん演じる保育士・町子先生に対する恋のアプローチも突拍子すぎて、はたからすると、ちょっと迷惑な感じもしますね(笑)。でも、そういうところも彼の愛すべき魅力になっているのは、松山さんの役作りによるところが大きいと思うんです。

「いつもは役作りとなるといろいろ考えてしまうんですけど、今回は撮影中に“理論的な役作りじゃダメだな”って気付いて、頭で考えずに思いつきで動くことを心がけるようにしたんです。そうしたら“陽人らしさ”が表現できるようになりました。だから、陽人って子どもみたいに意味のない動きが多いんですよ。あとは、横浜監督が新しく動きをつけてくれたり、いい動きをピックアップしてくれました」

─横浜監督には具体的にどんなことを指示されたんですか?

「いきなり“ここを後ろ向きで走ってください”とか“壁に張り付いてください”とか、普通に考えたら意味のわからない演出で(笑)。でも、その意味のわからなさが陽人なんだなって僕も理解できました」

─まさに、陽人という役と一体化していたんですね。

「陽人には価値観を変えられましたね。1つの強い想いを持ち続けることで、人って変われるんだなって感動しました。陽人というキャラクターの生き方にみなさんも感じるところがあると思うので、そのあたりをぜひ観てほしいです。僕もこの映画をやるからには、僕にしかできないキャラクターにしたかったし、どこへ出しても胸を張れる作品にしたくて。完成した映画を観て、そんな作品になったと自信を持って言えますね」

■MOVIE

「ウルトラミラクルラブストーリー」

監督・脚本:横浜聡子 出演:松山ケンイチ 麻生久美子 ノゾエ征爾 ARATA 藤田弓子 原田芳雄 渡辺美佐子ほか('09リトルモア)上映時間:120分

※シネ・リーブル梅田ほかにて公開中

【関西ウォーカー】

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