【開国博通信extra】馬車道駅前のナゾの車に突撃取材!

横浜ウォーカー

 いつからだろう…Y150が始まったころからだろうか、馬車道の駅前、かつては外国車の中古車展示場があった広大な敷地に数台の車が止まるようになったのは…。そしてその後、いつからだろう…金網に閉ざされたその敷地の入口が開かれ、たねまるの絵と「電子工作教室」の看板が取り付けられるようになったのは…。  

「子供と行くY150」をテーマに連載しているわたしですが、こちら、わたしの通勤路。以前から気になっていたこの車に今日、意を決して突撃してみた! たねまるをあれだけ堂々と貼っているのだから、Y150ときっと関係あるはずだ!

 入っていくと終了間際だったようで、数人の男性が車にカバーをかけ始めていた。

「あ、あのーすみません…」

 突然訪問したわたしを、「こんにちは」とにこやかな顔で迎えてくれたのは、「横浜開港150周年アマチュア無線実行委員会」会長の森本邦彦さん。

 実はこちら、子供たちに「ものづくり」の楽しさを知ってもらおうと、アマチュア無線をたしなむ有志によって運営されている工作教室。ひとり300円の部品代を払えば、ハンダゴテなどを使ってLEDで目が光るたねまるを製作できちゃうのだ! 対象は小学校3年生以上だが、それ以下でも保護者がいれば共同で作業できるそう。

 もちろんY150の承認済み。たねまるを使ったグッズを作るにはライセンシーもあるし、金額もそこそこいってしまうとのことだが、こちらは青少年の育成が目的なのでこの安価でお試しできるそう。ハンダゴテなんて中学校の技術の授業以来だ…。結構楽しいんですよね。

「横浜が通信発祥の地って知ってますか?」

 い、いえ、知りませんでした…。

「ペリーさんがもたらした3つのもの、鉄道、蒸気船、そして3つ目が電信機なんです。電信と電話は横浜が発祥。電信発祥の碑が横浜地方検察庁(横浜市中区)の入口にあるんですよ」

 そ、そうなんですか!

「だから電線を架ける柱は『電信柱(でんしんばしら)』、いまは東京電力の柱が主流になっているから『電柱(でんちゅう)』って呼びますけどね」

 な、なるほど…。電信柱と電柱って厳密な意味は違ったのですね。

 ところでアマチュア無線の方々がなぜ工作教室を?

「アマチュア無線というより、モノを作ることに触れる機会をまず持ってもらいたくて。完成した時の喜びを知ってもらいたいんですよ」

 いろいろ話を聞いていたら、なんと森本さん、Y100も体験したそう!

「高校生でした。当時は携帯電話なんてなかったから、花火の打ち上げの時にホテルニューグランドの上と打ち上げ場所で無線の合図で打ち上げたりしました。その前は懐中電灯で合図してたんだからずいぶん便利になったと思いますよ」

 おー、ということは、当時から無線をしていたんですね。

 Y150の中には子供が体験できるスポットがそれほど多くない。自分で作ったたねまるも持ち帰れるし、ぜひ寄り道してみて!【横浜ウォーカーH】

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