2月7日(日)、赤羽にある熊野神社で「白酒祭」が開催される。約600年の歴史を持つとされている、全国でも珍しい風習のお祭りだ。
甘酒やお餅の振る舞いも
悪霊退散と五穀豊穣を願って、「鬼」と書かれた的を弓矢で射ぬく「オビシャ(御歩射)」が披露される「白酒祭」。境内では、来場者に甘酒と短冊形の災難除切餅が振る舞われるほか(なくなり次第終了)、神楽殿では古くからこの土地に伝わる白酒作りの作業唄「白酒の唄」を聞くことができる。
「白酒祭」の起源は、正月7日に行われる地域の五穀豊穣を祈る村の行事で、村人が熊野神社の裏を流れる川の清水を用いて白酒を仕込み、祭礼日に振る舞ったことから「白酒祭」と呼ばれ、昭和初期頃から神社の祭事となっている。
直径1.8mの的を8m離れた位置から弓矢で射抜く「オビシャ(御歩射)」は、氏子総代らが3本の矢を持ち、1本目の矢は「捨て矢」として故意に外し、2、3本目の矢を当てるのが祭りの風習で、命中すると鬼を退治したことになる。
「オビシャ(御歩射)」は、北区指定無形民俗文化財に指定されるなど、現代に至るまで地域の伝統的な祭事として受け継がれている。
都内では珍しい「御歩射」が見られる「白酒祭」。甘酒を片手に、歴史あるお祭りを観賞してみては?【東京ウォーカー】