“猫脚ヒール”も!話題の靴ブランド「ちゃけちょけ」とは

東京ウォーカー

ヨーロッパのアンティーク家具をモチーフにした猫脚のヒール、蝶ネクタイやシーズー犬を連想させる靴…。昨年10月にデビューした靴ブランド「ちゃけちょけ」は、思わずクスッと微笑んでしまうユーモラスなデザインに満ちた靴で注目を集めている。

デザイナーは23歳の倉田彩加さん。靴資材を扱う神戸レザークロス東京支店に木型の職人として入社。資材展示会用に作った靴が社内で評判を呼び、オリジナルブランド「ちゃけちょけ」を立ち上げた。

この靴のポイントは、なんといっても今までにない美しいヒール。「駅の階段をのぼる女性を見て、意外と靴のヒールが目立つなと思ったんです。そこで思わず見とれてしまうような、変わったヒールの靴を作りました」と倉田さん。ヨーロッパに見られるアンティークの家具を想起させるような猫脚のヒールは、美しい曲線が息を飲むほどの優美な仕上がり。レトロなデザインとヒールの木目調の温かみがマッチした、まるで芸術品のような一足になっている。

そのほか、コイルのような太いヒールは安定感もあり、何より独創的なおもしろさが個性を主張。ふかふかの毛玉を履いているようなシーズー犬モチーフのシューズや、花柄のカバーのフリルから覗くソファーの脚のようなデザインなど、倉田さんならではの斬新で美しいデザインが光る。

倉田さんの靴へのこだわりは、中敷やアウトソール、商品のブックレットにも。外見だけでなく、履き心地や細かい個所にまで見られる。

今秋冬のテーマは「おじいさんと犬の物語」。おじいさんのヒゲや蝶ネクタイ、本やチェスなどをイメージした靴やおばあさんの編みかけの毛糸玉がそのまま靴に乗ったデザインなど、遊び心満点の靴がそろう。「靴を見たときに、驚いたり笑顔になってくれたらいいな、と思って作っています」(倉田さん)。

「買ってくれた人の家族や友人になるような、モノだけど生きているような靴にしたくて、ヒゲや犬のモチーフを作りました。大切にしてもらえたらうれしいです」と倉田さん。次回の春夏のテーマは「おじいさんの長男の結婚式」。「披露宴をイメージして、派手になりそう。期待してくれる方をいい意味で裏切れたら」と、倉田さんは声を弾ませる。「ちゃけちょけ」は、「パラダイスピクニック」など数店で展開中。他にはない、運命の一足に出会えるかも。【東京ウォーカー】

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