映画「僕だけがいない街」(3月19日公開)の完成披露試写会が、2月27日に梅田ブルク7(大阪市北区)で開催され、主演の藤原竜也、ヒロイン役の有村架純、そして平川雄一朗監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。
三部けいの大人気コミック「僕だけがいない街」を映画化した本作。“リバイバル”という時間が巻き戻る不思議な現象に巻き込まれた主人公が、身近で起きる事件の直前へとタイムスリップして、事件の謎と犯人に迫るミステリー。漫画雑誌「ヤングエース」(KADOKAWA発行)に連載の原作は、「このマンガがすごい!」に3年連続ランクイン、また「マンガ大賞」に2年連続ランクイン、「これ読んで漫画RANKING」では1位を獲得するなど、著名人や文化人、書店員からも傑作との呼び声が高い。
会場には、8000人の応募の中から選ばれた400人が詰めかけ超満員。出演者が登場すると、大歓声が巻き起こる。兵庫県出身の有村は「地元の舞台挨拶ということで、とても楽しみにしていました。今日は親友も来てくれているので、安心しています」と、落ち着いた様子で凱旋の喜びを伝えた。
そんな有村と藤原は、本作で初共演となる。お互いの印象を聞かれると、藤原は「今日は親友の方もいらしているということですけど、このままですよね?(笑)」と、客席の親友に問いかけて笑いを誘う。藤原は続けて「架純ちゃんは本当にナチュラルですよ。僕なんかは、すごく緊張しがちでスロースターターなんですけど、いつも自然な人なので変に緊張させないでいてくれます。彼女が演じている愛梨と同様に、そばにいてくれて、現場では気持ち的にもひっぱってくれていました。立派で大人な女優さんだと思います」と語った。
有村は「竜也さんはとてもストイックな方だと思いました。現場では、もっと寡黙で近づきがたい人なのかなと思っていたら、全く違っていましたね。本当は、とってもスマートで紳士的。一緒にいてすごく楽しかったです!」と、藤原の印象を述べた。
また、これまでにも漫画の映画化作品に多数出演している藤原は「漫画だと登場人物の感情や状況が飛躍しても、違和感なく受け入れられますが、実際に演じて表現しようとすると、そこの行間を埋める作業が必要なんです。現場でやってみると腑に落ちない部分が出てくるので、そこを架純ちゃんや監督と埋めていく作業が大変でした」と、漫画が原作の作品ならではの苦労を告白。
大阪について聞かれた有村は「やっぱり梅田とか、HEP FIVEの観覧車を見ると、帰ってきたなという感じがします。竜也さんをどこか大阪案内をするとすれば、私の地元にあるたこ焼き屋さんですね。大きくてトロトロしているんですよ! ぜひ食べてほしいです」と、笑顔いっぱいに伝えた。
最後に、平川監督は「色々な仕掛けと思いが詰まったミステリーになっているので、映画を観て、何か感じていただけたらと思います」と、締めくくった。
映画「僕だけがいない街」は、3月19日(土)より梅田ブルク7、大阪ステーションシティシネマほか全国で公開される。
【取材・文=関西ウォーカー編集部 大西健斗】